恋って、ある日いきなり始まることがある。
今回はこいこと。ライターのケンジ・リク・ソウタ・ハルキが集まり、「女友達にドキッとした瞬間」をテーマに座談会を開催!
「そんなことで恋に落ちるの⁉」という意外な瞬間も。恋のはじまり、のぞいてみませんか?
ケンジ「風に髪をとかされながら」
ケンジ:俺がドキッとしたのはな、風だ。いや、風に髪をなびかせて笑った女友達の姿だな。
リク:風に…って、それはまた詩的ですね。
ケンジ:まさか自分がそんな繊細な瞬間で恋のスイッチ入るとは思ってなかったよ。高校の文化祭準備の日、校庭でベンチに並んで座ってて、ちょうどその子が笑った瞬間に風がフワッと吹いて、髪が舞ったんだ。
ハルキ:うわ〜、なんかアニメみたいっすね。
ケンジ:ほんとそれ。今までただの友達で、部活の話とか冗談ばっか言ってたのに、その一瞬で「……あれ、こんな綺麗な顔してたっけ?」ってなって。
なんかこう、空気ごと惚れたみたいな。
ソウタ:風って、ほんとに何かを運んでくるんですね。
ケンジ:で、そのあとそいつ、「焼きそばパン買ってきた〜!」って戻ってきて、「口の端についちゃった!」ってぺろっと指で拭ってて。
さっきまでの神秘的な感じどこ行った⁉って笑ったけど、そのギャップがまた可愛くてな。
リク:いいですね、その落差。
ケンジ:しかもその日、帰りに「ケンジって意外と頼れるよね」ってポロッと言われてさ。
それがまた効いたんだよ。「お前、今さら何言ってんだよ!」とか言いながら、内心じゃ心臓バックバクよ。
ハルキ:わかる…その一言で世界変わる瞬間、ありますよね。
ケンジ:ドキッてやつは、派手なイベントじゃなくて、ちょっとした瞬間にくるんだよ。まさに「風まかせの恋の入口」って感じだったな〜。
ソウタ「その香り、知ってるかも…って思ったら」
ソウタ:おれ、ちょっと感覚で恋しちゃうタイプなんだけど…最近、ほんの一瞬でドキッとしたことがあってさ。
ハルキ:お、気になる! どんな瞬間?
ソウタ:このあいだ職場の飲み会でさ、女友達と隣になったんよ。で、彼女がふと前のめりになって話しかけてきたときに…ふわって香水の匂いがしたんだよね。
リク:香水かあ。けっこう記憶に残りますよね。
ソウタ:そうそう。なんか、その匂いが昔好きだった人の香りに似ててさ。
一瞬で、景色がふわって変わる感じがして……「あれ?この人のこと、こんな風に意識したことなかったな」って。
ケンジ:なるほどな〜。感覚派らしいけど、それだけじゃなくて“記憶のフック”に反応したんだな。
ソウタ:うん。しかもそのあと、「この香り、甘すぎないかな〜?」って無邪気に聞かれて。
「いや、ちょうどいい」って答えながら、内心はめちゃくちゃ動揺してた。
ハルキ:それ絶対、意識しちゃいますって!
リク:ソウタくん、たぶんその一瞬で世界変わっちゃうタイプですね。
ソウタ:そうかも。恋って“気づく前から始まってる”のかもしれない。
香りでスイッチ入っちゃうなんて、おれっぽいかな。
ケンジ:いや、十分あるあるだよ。香りって、理屈じゃなく心に届くからな。
ハルキ「無防備な“おでこ”にドキッとした」
ハルキ:オレ、あんまり“女の子として見てなかった子”に不意打ちされたことある。
ソウタ:おお、どんな感じ?
ハルキ:去年の秋ぐらいかな。バイトで一緒だった友達。普段はスポーティで、髪もいつもひとつ結びだったんだけど、その日はちょっと風が強くて。
ケンジ:ほうほう、自然なシチュエーションだな。
ハルキ:うん、で、紙を拾ってくれて屈んだとき、前髪がふわっと上がって、おでこが見えたんだよ。それがもう、なんか…めちゃくちゃ可愛くて。
リク:なるほど…普段見えないところって、ドキッとしますよね。
ハルキ:そうそう! オレ、もともとおでこフェチとかじゃないんだけど、「あ、なんか素直そうな顔してるな」って思って。
そのあと急に意識しちゃって、ゼミ中もなんかずっと気になって。
ソウタ:おでこに恋した男、爆誕……。
ケンジ:いやでも、その気持ちわかるぞ。“素の顔”を見たような気になるんだよな。
ハルキ:それそれ!なんか、いきなり彼女のこと“ちゃんと知りたい”って思っちゃって。
それまでは、ただのノリのいい友達だったのに。
リク:ドキッとする瞬間って、“相手を異性として見るスイッチ”になるんですよね。
ハルキ:ほんと、それ。前髪の隙間から恋が始まるなんて、思ってもなかったけど。
ケンジ:恋の入り口って、実は“派手なきっかけ”よりも、そういう日常の隙間に転がってるもんなんだよ。
リク「“おかえり”って言われたとき」
リク:僕の場合、「これで恋に落ちた」っていうほどじゃないけど、確実にスイッチが入った瞬間があった。
ケンジ:ほう、どんなタイプの子に?
リク:同じ職場の同期の子。いつも穏やかで、どっちかというと空気を読むのがうまいタイプ。
ハルキ:ふんふん。
リク:その日、仕事でちょっとトラブって帰りが遅くなったんですよ。気持ちもざわざわしてて、コンビニでおにぎりだけ買って休憩室で食べてたら…その子がたまたま来て。
ソウタ:夜のオフィスってちょっとロマンあるなあ。
リク:まあ、そんな雰囲気でもなかったけど(笑)
で、僕の顔を見た瞬間、その子がすごく自然に「おかえり」って言ったんです。
ケンジ:……ほう。
リク:たったそれだけ。でも、その言葉を聞いたとき、すごく救われた感じがしたんですよね。誰も僕のことなんて気にしてないって思ってたのに、「見てくれてる人がいるんだ」って。
ハルキ:なるほど、それは沁みるな……。
リク:それまではただの“感じのいい同期”って認識だったけど、その瞬間から「この人をもっと知りたい」って自然に思った。
ソウタ:日常のなかのちっちゃい優しさって、心の奥に残るよね。
ケンジ:それも“無防備なおでこ”に負けてないぞ(笑)
リク:いや本当に、ドキッとするっていうのは、好きになる前段階としてめちゃくちゃ重要だなって思ったんです。
ハルキ:好きって気持ちより前に、「この人、特別かも」って思う瞬間って、確かにある。
まとめ──男子のドキッは意外と奥が深い
ケンジ:いや〜おもしろかったな。男子って、ほんとに地味なところでドキッとするもんだな!
ソウタ:ねえ。なんか「それだけで?」って自分でも思うけど、その瞬間だけは時間が止まるみたいな感覚があるんだよね。
リク:一瞬の言葉や仕草って、記憶に焼きつくんですよね。たとえそれが恋愛につながらなくても、「この人って特別かも」と感じるきっかけになる。
ハルキ:俺も、そんな経験あるだけでちょっと世界が変わるというか……「恋する準備」が始まったような気分になる。
ケンジ:ドキッとするのは、恋の入り口。特別扱いされたときだけじゃなく、ふとした瞬間に「人柄」に惚れるんだよな。
リク:逆に言うと、何気ない言動こそ相手の印象を決めるのかもしれませんね。
ソウタ:うん。だから自分も、人にドキッとさせられるような人になりたいなーって思った。
ハルキ:あ、それちょっとわかる。自分も誰かにとって“おかえり”って言ってほしい存在になりたい、みたいな。
ケンジ:おっ、ハルキもええこと言うようになってきたな!こりゃ次の恋は近いかもしれんぞ?(笑)
ハルキ:えっ、まじっすか!?
リク:そのときは、また座談会で報告をお願いします(笑)