「良かれと思って言ったのに…?」彼氏の“余計なひと言”が彼女に刺さる理由【座談会】

「それ、良かれと思って言ったのに…」

彼氏のひと言が、彼女の心に刺さるとき。

そのすれ違いの正体を、5人のライターで語ってみました。

目次

良かれと思って言った、彼氏の“余計なひと言”

「そのひと言、悪気ないのはわかる。でも…刺さるんだよ」

彼氏としては“彼女のためを思って”かけた言葉。
だけど、言われた側はなぜかモヤモヤ…もしくはズキッ。

今回はそんな“余計な優しさ”について、こいこと。のライターたちが座談会形式で徹底トーク!
登場するのは、ミユ・ナナ・ミカコ・マリ、そして男子代表としてソウタ。

「こんな言葉、彼氏に言われたことある」 「良かれと思ったのに怒られた」──そんな経験、ある人ほど必読かも。

それ、なんで言ったの?「余計なひと言」ってどんなの?

ミユ:「『もっと痩せたら絶対かわいいのに!』って彼氏に言われたことあるんだけど、マジで余計じゃない?なんか“今のあたしは可愛くない”って言われた気になるんだよね」

ナナ:「あるある。しかもそういうやつに限って、『ぽっちゃりしてるとこが可愛いんだよ〜』とかも言ってこない?どっちにしろ“太ってる”って言ってるよなって思う」

ミユ:「それそれ!“かわいい”って言ってくれてるのに、なんか褒められてない感じ…矛盾してるっていうか、安心させたいのかマウントなのか、どっち?」

マリ:「善意っぽい顔して、“評価”されてる感覚になるのよね。“君はこうしたらもっと良くなる”って、上から分析されてるような気持ちになっちゃう」

ミカコ:「“努力したらもっと可愛くなる”っていう前提で言われると、今の自分を全否定されてるようにしか聞こえないんだよね。たぶん彼氏としては“励ましてる”つもりなんだろうけど」

ソウタ:「あ〜…なんか、普通に“かわいいね”って言うより、ちょっと気の利いたこと言おうとして失敗してるパターンかも。悪気ないというか、むしろ気を遣ってるつもり…」

ミユ:「そう、それが一番キツいの!悪気ない分、本人は“いいこと言った”くらいに思ってるから、余計にモヤる」

ナナ:「しかも、そういうひと言ってさ、1回じゃなくて何度も思い出すんだよ。体重計のるたび、洋服選ぶたびに脳内リピートされるの。地味に傷えぐる系の呪い」

マリ:「意図と受け取り方がズレるのって、恋人関係ではとくに起きやすいのよね。言葉ってほんと難しい」

ミカコ:「“良かれと思って”って言葉の裏には、けっこう“自分基準の正しさ”がある。無自覚に押しつけてる場合、多いと思う」

ソウタ:「うわ……正論キツい。でもなんか…刺さった。気をつけよ」

“良かれ”の裏にあるのは、コントロール?

ナナ:「“俺は気にしないよ”って言葉、ある意味で優しそうに聞こえるけど…実は一番モヤるやつかも」

ミユ:「わかる。“俺は”って主語にされると、なんか上からっていうか、“おまえが気にしすぎ”って言われてる感じしない?」

ミカコ:「しかも、それって本当に“こっちの気持ち”を受け止めて言ってるんじゃなくて、“自分は許せる男です”ってポジショントークなんだよね」

ソウタ:「あれ? それ、ふつうに優しさじゃないんだ……?」

マリ:「気持ちはね、わかるのよ。“受け入れる姿勢”を見せたいんだよね。でもそれって、こっちが悩んでることを軽く見てるようにも感じちゃうのよ。“大したことじゃないよ”って切り捨てられたような」

ナナ:「あと、“前の彼女は気にしなかったけどな”って言われたことある。いやいや、知らんがなって思った。マジで“こっちはこっちだし”って言いたくなる」

ミカコ:「元カノの話を引き合いに出すのも、“自分の基準”を押しつけてるって気づいてないよね。“比べてないよ”って言いつつ、思いっきり比べてるし」

ソウタ:「あ〜……それ、やっちゃったことあるわ。“なんで元カノのほうがラクだったんだろ”って、思ってることが口に出てたんだな」

ミユ:「そういうの言われると、“私のままでいちゃダメなんだ”って無意識に思わされるの。ちょっとずつ自信なくなってくるんだよね」

マリ:「“直してほしい”って気持ちが悪いわけじゃない。でも、それを“優しさ”って言い換えるのは、相手にとってすごく苦しいこともあるのよ」

ナナ:「本当に優しさなら、“変わらなくていい”って言えるはずだよね」

ソウタ:「……男子が“良かれと思って”言ってることって、ほぼ“自分が気になること”を言ってるだけなのかもね」

ミカコ:「そう。だから“コントロール”になっちゃうんだよね、無自覚に」

「言い方」ひとつで全然ちがうよねって話

ミユ:「たとえば“痩せたほうがかわいい”ってのもさ、『一緒に運動しよ〜!』って笑って言われるだけでも、だいぶ印象ちがうんだよね」

マリ:「そうそう。“気にしてること”を直接言われると、やっぱりナイーブになる。でも“一緒に”って言葉が入るだけで、受け止め方は変わる」

ミカコ:「“言ってること”自体は正論でも、“言い方”が雑だったり、投げやりだったりすると、一気にムリになる。そこに気持ちがあるかどうかって、伝わるんだよね」

ナナ:「“なんでそんな言い方なの?”って聞き返したくなること、あるよね。しかも本人は気づいてないんだよ、それが刺さってるって」

ソウタ:「え、それってさ、逆にオレらが“言わないように気をつけなきゃ”って話? でも“気を使いすぎて無言”になったら、それはそれでイヤじゃない?」

ナナ:「それもわかる。でもね、“考えてから言う”ってのと“言わない”は違うのよ。“言いたいことがあるなら、伝える努力をしてほしい”って感じ」

マリ:「“沈黙”が優しさに見えるときもあるけど、“言葉を選んでくれた”って感じられると、信頼が深まるのよね」

ミユ:「あとさ、『〇〇じゃない?』って疑問形にしてくれるだけでも助かる。“〜すべき”とか“普通は〜”とか、断言されるとしんどい…」

ミカコ:「“言葉選び”って、相手との距離の取り方にもつながってるんだよね。だからこそ、雑にされたら“心も雑に扱われた”って感じちゃう」

ソウタ:「言葉ってむずかしいな…。でも、ちょっと見えてきたかも。伝え方って、“思いやりの見える化”なんだね」

結局、“言わない”ほうがいいの?

ソウタ:「ここまで聞いてると、もうなんか、“何も言わないほうがマシなのでは?”って思ってきたんだけど…」

マリ:「それ、わかる。でも、何も言わない恋人って、それはそれで不安なのよ。“ちゃんと考えてくれてるのかな”って、逆に距離を感じちゃう」

ミユ:「うん。全部飲み込まれちゃうのもイヤ。たとえちょっと刺さっても、“ちゃんと話してくれたんだな”って思えたら、許せることもある」

ナナ:「要は“どう伝えるか”なんよ。“言う”か“言わない”かの二択じゃなくて、“ちゃんと選んで話せる人”が一番かっこいい」

ミカコ:「あと、言うなら“タイミング”も大事だよね。相手が落ち込んでる時とか、疲れてる時に正論かますと、わりと即死する」

マリ:「“思いやり”って、言葉そのものじゃなくて、タイミングや伝え方、あと“ちゃんと相手を見てるか”に表れるのよね」

ソウタ:「なるほどな…“言わない”じゃなくて、“考えてから言う”ってことか」

ナナ:「そう。ちょっと考えて、相手の立場に立って、“このひと言で何が動くか”を想像できたら、それはもう優しさなんよ」

ミユ:「“伝える努力”が見えたら、それだけでうれしいよね。ぶっちゃけ、完璧じゃなくても気持ちは伝わる!」

ちゃんと伝えるって、ちゃんと考えること。

恋人のためを思って言ったひと言が、
逆に心を傷つけてしまう。

そんなすれ違いは、恋愛では決して珍しいことじゃない。

でも──大切なのは、
「自分がどう思っているか」だけじゃなく、
「相手がどう受け取るか」を想像すること。

正論でも、優しさでも、
相手の心に届かないなら、それはただの“ノイズ”かもしれない。

ひと言を投げる前に、ほんの少しだけ考えてみよう。

その言葉は、本当に「届けたい気持ち」を連れているか。

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