こいこと。偉人の名言にモノ申す・特別編──「恋はな、月に照らされた幻や。」ナツメの言葉をめぐる夜

こいこと。偉人の名言にモノ申す・特別編。

今回は、Xで展開中の「こいこと。名言」から、 謎の詩人・ナツメのひと言をピックアップ。

「恋はな、月に照らされた幻や。
掴もうとした瞬間、指のあいだから零れて、
でも光だけは、ちゃんと手に残るんや。」
――ナツメ(こいこと。)

ロマンチックでありながら、どこか切ないこの一節。 “幻”という言葉の裏にあるのは、 恋の儚さか、それとも恋がくれた“光”の記憶か。

今回は、恋を知る4人──ミユ、マリ、ソウタ、そしてミサキが、 ナツメの詩をめぐって語り合います。 幻に酔うか、現実に還るか。 月明かりのように静かな夜のトーク、始まります。

目次

「恋は幻」──それでも光を掴みたい理由。

編集部:ナツメさんのこの言葉、 「恋は幻」なんて言い切るなんて、ちょっと切ない気もしますが、みなさんはどう感じましたか?

ミユ:わかる気がする〜! 恋してるときって、なんか現実じゃない感じするもん。 頭の中ずっとその人でいっぱいで、 一緒にいる時間も夢の中みたい。 でも、終わってから思い出すと「全部、光だったな〜」って感じる。

マリ:“光だけは残る”ってところ、すごくいいわね。 恋って、終わっても消えないものが確かにある。 想い出って、悲しみも含めてやさしい光に変わるのよ。 大人になると、それがわかるようになる。

ソウタ:うん……“幻”っていう言葉、なんかやさしいよね。 「嘘」とか「勘違い」じゃなくて、“幻”なら許せる気がする。 だって、幻って消えても、綺麗だったって思えるから。 そういう意味では、恋ってほんとに月の光みたいだと思う。

ミサキ:ふふっ、ロマンチックね。 でもわたしは、“幻”って言葉の裏にちょっと皮肉を感じたわ。 掴もうとしても零れるって、つまり“努力しても報われない恋”でしょ? それを“光”なんて綺麗に言い換えてるあたり、 ナツメさん、ずいぶん詩的に現実逃避してると思う。

ミユ:ミサキさん、相変わらず辛口〜(笑) でも、わかるかも。報われなかった恋を、 “幻だった”って思うことで、やっと整理できるってこともあるよね。

マリ:そうね。 “幻”って言葉は、忘れたい人のためのやさしい魔法。 それでも、“光が残る”って言葉があるおかげで、 恋が全部ムダじゃなかったと思えるのよ。

ソウタ:……ナツメさんの言葉って、 きっと“終わり”の話じゃなくて、“残り”の話なんだと思う。 恋が終わっても、人の中にはまだ何かが光ってる。 それを“幻の光”って呼んだんじゃないかな。

編集部:なるほど。 幻は消えるもの、けれど光は残る── それがナツメ流の“恋の哲学”というわけですね。

幻のような恋ほど、心に焼きつく理由。

編集部:ここからは、“恋の幻”についてもう少し深く掘り下げていきましょう。 ナツメの言う“光だけが残る恋”──なぜそんな幻は、人の心にずっと残るんでしょうか?

マリ:それはね、きっと“叶わなかった恋”だからよ。 手に入らなかったものって、時間が経つほど綺麗に見える。 あのときの気持ちや言葉が、記憶の中で磨かれていくの。 現実じゃボロボロだった恋も、心の中では光になるのよ。

ミユ:うん、それめっちゃわかる! たとえばさ、ちょっとした片想いでも、 あのとき勇気出して話しかけたとか、見つめちゃったとか、 そういう瞬間って、時間が経つと映画みたいに思い出せるんだよね。 それが“幻の恋”って感じがする♡

ソウタ:……うん。 “幻”って、たぶん“消えた恋”じゃなくて、“まだ残ってる光”のことなんだと思う。 だって、人が本当に忘れた恋は、もう“幻”にすらならないから。 光が見えるってことは、まだ心のどこかで生きてるんだ。

ミサキ:ふふっ。 あなたたち、ずいぶんロマンチックね。 わたしは、“幻”が残るのは“欲”の証拠だと思う。 叶わなかったものほど、手に入れたかった。 自分の中の“足りなさ”を恋って形で埋めてたんじゃないかしら。

ミユ:ミサキ、またそれ言う〜(笑)。 でも、ちょっとドキッとした。 たしかに、“忘れられない恋”って、 相手を想ってるようで、自分の中の後悔を見てるのかもね。

マリ:そうね。 恋の記憶って、相手じゃなくて“あのときの自分”を覚えてるのよ。 素直になれなかったり、もっと伝えたかったり。 結局、人が恋を忘れられないのは、自分を許せてないからかもしれないわ。

ソウタ:うん……。 “光が残る”って、もしかしたら“後悔が光に変わる”ってことなのかも。 ちゃんと恋して、ちゃんと傷ついた人だけが、 その光を見られるんだと思う。

ミサキ:後悔が光に変わる、ね。 それなら、わたしの恋も今ごろ輝いてるはずだわ(笑)。 でも、そういう“幻”を笑えるようになったら、 きっと次の恋を始める準備ができたってことなのかもね。

ミユ:うわ、それいい〜♡ “幻を笑えるようになったら、恋は浄化される”って名言っぽい!

編集部:なるほど。 幻は忘れられないけれど、それを笑えるようになったとき、人はまた恋をできる。 ナツメの言葉が残す“光”は、まさにそんな再生の象徴なのかもしれません。

“幻”が残る恋こそ、本気だった証。

編集部:では最後に、ナツメの名言 「恋はな、月に照らされた幻や。掴もうとした瞬間、指のあいだから零れて、でも光だけは、ちゃんと手に残るんや。」 これを、それぞれの言葉で言い換えてもらいましょう。

ミユ:「恋は、触れられない宝石みたいなもん。 消えても、心の奥でキラキラ光るの。」 叶わなかった恋も、ちゃんと誰かを好きになれた時間があったってこと。 それだけで、なんか誇れる気がするんだよね♡

マリ:「恋は消えるものじゃなくて、形を変えて残るもの。」 若いころの恋も、失恋も、全部わたしの一部になってる。 幻って、嘘じゃなくて“思い出に変わった真実”なのよ。

ソウタ:「恋は、光の残像。見えなくなっても、まだ心に焼きついてる。」 きっとナツメさんも、それを“幻”って呼んだんだと思う。 恋って、終わってもちゃんと人を温めるんだ。

ミサキ:「恋は幻。でも、あの瞬間のわたしだけは本物。」 幻だからこそ、輝いて見えるのよ。 手に入らないからこそ、永遠に美しい。 ……それを理解した上で、次の恋に行ける女が最強なの。

編集部:幻を見た人だけが、光を知る。 そして、その光をまた誰かに向けられるようになったとき、 恋は新しい形で続いていくのかもしれません。

恋は消えても、光は残る。

ナツメの言葉に込められていたのは、 「恋は終わっても、美しさは消えない」という静かな真実。

掴めなかった恋も、報われなかった想いも、 そのとき心が確かに動いたなら、それは“幻”じゃなく“光の記憶”。

恋の痛みを経験した人ほど、その光を知っている。 そして、その光があるからこそ、人はまた誰かを想う勇気を持てる。

恋の幻は、消えるためじゃなく、 次の恋を照らすために残るのかもしれない。

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