こいこと。偉人の名言にモノ申す。
今回取り上げるのは、進化論で知られるチャールズ・ダーウィンの名言として 広く知られている、次の言葉です。
生き残る種とは、最も強いものではない。
最も知的なものでもない。
それは変化に最もよく適応したものである。
※この言葉は、ダーウィンの著作『種の起源』にそのまま記されている表現ではなく、 彼の進化論の考え方をもとに後世で要約・再構成された言葉とされています。
けれど、この一文が伝えようとしている思想そのものは、 ダーウィンの進化論と強く響き合っている。
「強い者が勝つわけではない」
「賢い者が残るとも限らない」
生き残るのは、変わることを受け入れた者だという視点。
これは生物の話であると同時に、 恋愛や人間関係、そして人生にも、そのまま当てはまる考え方かもしれません。
環境が変わったとき。
相手が変わったとき。
自分自身が変わらざるを得なくなったとき。
私たちは「強くあろう」とするあまり、 「変わること」を拒んでしまっていないでしょうか。
こいこと。ではこの言葉を、 「正確な引用」ではなく、考えるための言葉として受け取り、 ミカコ・マリ・リク・ソウタの4人で語り合っていきます。
変わることは、負けなのか。
それとも、生き残るための知恵なのか。
こいこと。らしく、今の私たちの言葉で考えてみましょう。
この言葉、どう受け取る?
編集部:まずは、この言葉をどう感じたか。率直なところから聞かせてください。
ミカコ:私はね、「強い人が残る」って考え方より、よっぽど現実的だと思った。 実際、強さにしがみつく人ほど、環境が変わった瞬間に折れるのよ。 変われる人のほうが、結果的にラクに生き残る。
リク:僕も共感寄りです。 努力や知識って大事ですけど、それを“更新できるか”は別問題ですよね。 正しさに固執すると、変化を敵だと思ってしまう。
マリ:人生を長くやっているとね、 「変わらないこと」が美徳じゃなくなる瞬間が必ず来るの。 家族の形も、仕事の価値も、恋の距離感も、ずっと同じではいられない。
ソウタ:この言葉、ちょっと救われる感じがした。 強くなれない自分とか、賢く振る舞えない自分でも、 「大丈夫だよ」って言ってもらえてるみたいで。
ミカコ:そうなのよ。 この言葉が優しいのは、「勝て」って言ってないところ。 「適応しろ」って、逃げ道をくれてる。
リク:しかも適応って、迎合とは違いますよね。 自分を捨てることじゃなくて、 今の状況に合わせて“やり方を変える”こと。
マリ:変わるって、裏切りじゃないのよ。 むしろ、ちゃんと生きようとしてる証拠。
ソウタ:うん。 変われなかった恋より、 変わって続いた関係のほうが、 たぶん深いんだと思う。
編集部:なるほど。 この言葉は「誰が強いか」ではなく、 「どう生き延びるか」を考えさせる言葉なのかもしれませんね。
恋愛で「適応する」って、どういうこと?
編集部:ここからは、この言葉を恋愛に当てはめて考えてみましょう。 恋における「適応する力」とは、何だと思いますか?
マリ:恋愛って、始まりより“続け方”のほうがずっと難しいの。 最初は勢いとときめきで乗り切れるけど、 環境や気持ちは、必ず変わっていくでしょう。
ミカコ:そうね。 「昔はこうだったのに」って言い出した時点で、 だいたい関係は停滞してる。 変化を責め始めると、恋は一気にしんどくなる。
リク:僕は、“変わらないでほしい”って願いが、 実は一番のプレッシャーになることもあると思っていて。 相手が成長したり、価値観が広がったりしたときに、 それを受け止められるかどうか。
ソウタ:変わることを許されない関係って、 息が詰まるよね。 昔のキャラのままでいなきゃいけない感じ。
マリ:ええ。 適応するって、相手に合わせて自分を消すことじゃないの。 「今のあなた」と「今のわたし」で、 もう一度関係をつくり直すこと。
ミカコ:でもね、それができない人も多い。 自分の正しさとか、 “愛されていた頃の自分”にしがみついちゃう。
リク:それって、進化を止める行為ですよね。 環境が変わっているのに、 戦い方だけ変えない、みたいな。
ソウタ:うん。 恋が終わるときって、 どちらかが悪いっていうより、 変化のスピードが合わなくなった感じがする。
マリ:そうなの。 強さや賢さより、 “変化を話し合えるか”が大事。
ミカコ:今回の言葉を借りるなら、 恋に生き残るのは、 我慢強い人でも、正しい人でもなくて、 ちゃんと調整できる人なのよ。
編集部:なるほど。 適応する力とは、 相手を変えることではなく、 関係を更新する力なのかもしれませんね。
この言葉を、自分の言葉で言い換えるなら
編集部:では最後に、この言葉をそれぞれの言葉で言い換えてもらいましょう。
ミカコ:
「変われない強さは、ただの不器用よ。」 強くあろうとする人ほど、実は融通がきかない。 状況が変わったら、やり方を変える。 それができる人のほうが、長く生き残る。
マリ:
「人生は、変化に手を伸ばせる人にやさしい。」 変わることって、怖いし、寂しい。 でもね、変化を拒むより、 そっと受け入れたほうが、心は楽になるの。
リク:
「正しさより、更新できる力。」 昔うまくいった方法が、 今もうまくいくとは限らない。 一度立ち止まって、やり直せる人が強いと思います。
ソウタ:
「揺れながら生きられる人が、生き残る。」 固まらなくていいし、決めきれなくてもいい。 変わっていく自分を、ちゃんと許せることが大事。
編集部:
4人の言葉を通して見えてきたのは、 “適応する力”とは、 自分を守りながら、世界と折り合う力だということでした。
変われることは、弱さじゃない
この言葉は、厳密にはダーウィン本人の原文ではないと言われている。
けれど、それを踏まえたうえでも、
「変化に適応できるものが生き残る」という考え方には、
今を生きる私たちが立ち止まって考える価値がある。
恋愛でも、人間関係でも、仕事でも。
昔の成功体験や「こうあるべき」にしがみつくほど、
かえって苦しくなることがある。
強くならなきゃいけないわけでも、
賢く振る舞わなきゃいけないわけでもない。
少し考え方を変える。
相手との距離を調整する。
無理なときは、一度立ち止まる。
そんな小さな「適応」の積み重ねが、
人を長く、しなやかに生かしていくのかもしれない。
変わることは、裏切りじゃない。
逃げでも、負けでもない。
今の自分を守るために、形を変えること。
それもまた、生きる力のひとつだ。
こいこと。はこれからも、
偉人の言葉を借りながら、
今の私たちの感情や現実に引き寄せて考えていきます。
答えはひとつじゃない。
だからこそ、語り合う意味がある。

