夕方の編集部。
窓の外は少し赤くなり始めていて、どこか“放課後”っぽい空気が流れている。
ソファに集まったアカリ、ハルキ、シュウ、そしてなぜか普通にいるワニオ。
そこへ、コーヒー片手のユキノがやってきた。

座談会:「学校の先輩が好き」って、なんであんなに特別なんだろう?
ユキノ:
今日は青春テーマです。
「学校の先輩を好きになったことある?」
アカリ:
あるあるある!
先輩ってなんかズルいんだよね。
ハルキ:
あー…分かる。
先輩ってだけでなんかカッコよく見える。
シュウ:
いや実際は普通の人なんだけどね(笑)。
アカリ:
でも制服違うだけで大人っぽく見えない?
あと部活やってる先輩とか。
ハルキ:
分かる!
部活の先輩ってめちゃくちゃ補正かかる。
ワニオ:
学校の先輩には、“少し未来を生きてる人”感があります。
シュウ:
また始まった。
ワニオ:
人類は、自分より少し先を歩いてる存在に憧れやすい。
ユキノ:
たしかに、“年上”ってだけで特別感ありますよね。
高校生くらいだと、1学年差でもかなり大きいし。
アカリ:
あと先輩って、“簡単に会えない感”ある。
教室違うし、生活時間ちょっと違うし。
ハルキ:
それ。
たまに廊下で見かけるだけでテンション上がる。
シュウ:
高校生の恋って、そういう“小さいイベント”で感情動くよね。
ワニオ:
先輩恋愛には、“レアキャラ遭遇感”があります。
アカリ:
レアキャラ言うな(笑)。
ユキノ:
でも実際、「学校の先輩が好き」って悩みはかなり多いんですよ。
距離の縮め方が分からないって相談も多いです。
ハルキ:
だって先輩って緊張するんだよ…。
同級生より話しかけづらい。
シュウ:
しかも卒業あるからね。
時間制限ある恋って感じ。
ワニオ:
先輩恋愛は、“終了期限が見えている期間限定イベント”です。
アカリ:
急に切なくするじゃん。
ユキノ:
じゃあ今日は、そのへんも含めて話していきましょうか。
なぜ学校の先輩って特別に見えるのか。
なぜ“先輩”って特別に見えるの?

ハルキ:
でもさ、なんで先輩ってあんな特別に見えるんだろうな。
アカリ:
え、なんか全部カッコよく見えるからじゃない?
普通に歩いてるだけでも。
シュウ:
高校生って、“余裕ある人”に弱いんだと思う。
ユキノ:
あー、それはあるかもしれませんね。
1年違うだけでも、経験値かなり違いますし。
ハルキ:
たしかに。
1年の時の3年生って、めちゃくちゃ大人に見えた。
アカリ:
分かる〜!
文化祭とか体育祭で先輩見ると急に恋始まる。
シュウ:
イベント補正ね。
ワニオ:
文化祭の先輩は、通常時の1.8倍くらい輝いて見えます。
アカリ:
数字で言うな(笑)。
ワニオ:
非日常空間では、人類の恋愛感情は増幅されやすい。
ハルキ:
でもマジであるんだよな。
普段話したことない先輩なのに、文化祭だけで好きになる感じ。
ユキノ:
高校生って、“ちゃんと知らない相手”にも憧れを持ちやすい時期ですからね。
シュウ:
実際は、相手そのものっていうより“イメージ”を好きになってる場合も多い。
アカリ:
あー…それはあるかも。
ハルキ:
でもさ、先輩って同級生にはない魅力あるじゃん。
アカリ:
ある!
なんか“ちゃんとしてる感”ある。
シュウ:
後輩から見たらね(笑)。
実際は普通に悩んでるけど。
ワニオ:
先輩には、“完成形っぽく見える現象”があります。
ユキノ:
でも高校生くらいって、“少し先を歩いてる人”がすごく魅力的に見えるんですよ。
恋愛でも、人としても。
アカリ:
あとさ、先輩って距離遠いからこそドキドキする。
ハルキ:
あー…。
同じクラスじゃない感じな。
アカリ:
そう!
毎日会えないから、“見かけた!”だけで嬉しい。
シュウ:
高校生の恋って、そういうので一日幸せになれるよね。
ワニオ:
先輩恋愛は、“遭遇型コンテンツ”です。
ハルキ:
またゲームみたいに言ってる(笑)。
ワニオ:
廊下ですれ違う。
目が合う。
それだけでイベント成立。
アカリ:
いや分かるの悔しい(笑)。
ユキノ:
でも、“特別感”があるからこそ、距離の縮め方に悩むんですよね。
先輩って、同級生より話しかけづらいし。
ハルキ:
マジで緊張する。
シュウ:
じゃあ次そこ行く?
“先輩との距離ってどう縮めるのか”。

先輩との距離って、どう縮めればいい?

ハルキ:
でもさ、先輩好きになっても距離縮めるの難しくない?
まず接点ない。
アカリ:
分かる〜。
同級生ならまだ話しかけやすいんだけどね。
ユキノ:
学校の先輩との恋愛って、“接点作り”が最初の壁かもしれませんね。
シュウ:
だからまずは、“認知される”が大事。
ハルキ:
認知。
シュウ:
存在覚えてもらう。
いきなり恋愛じゃなくて、「あ、あの後輩ね」になる。
アカリ:
毎回ちゃんと挨拶してくれる後輩って普通に覚えるよ。
ハルキ:
え、そんなもん?
アカリ:
そんなもん。
高校生って意外と“小さい積み重ね”大事。
ワニオ:
先輩恋愛は、“低レア接触イベント”の反復です。
シュウ:
また始まった(笑)。
ワニオ:
廊下で挨拶。
部活で少し話す。
SNSで繋がる。
人類は、この微量接触で感情を育てます。
ハルキ:
微量接触って言い方(笑)。
ユキノ:
でも実際、“急に距離を詰めない”ってかなり大事なんですよね。
シュウ:
先輩相手だと特に。
急に行くと普通に怖い。
アカリ:
あと、“後輩感”あるほうが可愛かったりする。
ハルキ:
後輩感?
アカリ:
なんか頑張って話しかけてくる感じとか。
ちょっと緊張してる感じとか。
シュウ:
背伸びしすぎないほうがいいってこと。
ワニオ:
高校生は、急に“大人モード”へ変形しがちです。
ハルキ:
耳痛いなぁ…。
ワニオ:
しかし性能が追いついていないため、途中で不自然になります。
アカリ:
変にクールぶる男子いる(笑)。
ユキノ:
でも恋愛って、“自然に話せること”が結局強いんですよね。
シュウ:
あとSNSだけに頼りすぎないこと。
ハルキ:
え、DMとかLINEじゃダメ?
シュウ:
ダメじゃないけど、“学校で話せる関係”のほうが強い。
アカリ:
分かる。
リアルで話したことないのにLINEだけ盛り上がると、ちょっと不思議になる。
ワニオ:
オンライン先行型恋愛は、読み込みエラーを起こす場合があります。
ハルキ:
恋愛をWi-Fiみたいに言うな(笑)。
ユキノ:
でも、高校生の恋愛って“学校の空気”込みなんですよ。
廊下ですれ違ったり、目が合ったり、そういう積み重ねが大きい。
アカリ:
あとさ…。
先輩への恋って、卒業近づくと急に焦るよね。
ハルキ:
あー…。
それ絶対ある。
シュウ:
じゃあ次そこだね。
“先輩が卒業しちゃう問題”。

“卒業”が近づくと、急に焦る問題

アカリ:
でもさ、先輩への恋って“卒業”近づくと急に現実くるよね。
ハルキ:
あー…。
「もう会えなくなるじゃん」ってやつ。
ユキノ:
高校生の恋愛って、“時間制限”が見える瞬間がありますよね。
シュウ:
特に先輩相手だと、それが急に来る。
アカリ:
それまで普通に見てるだけで満足だったのに、
卒業近づくと急に焦るんだよ。
ハルキ:
「このまま終わるの?」みたいになる。
ワニオ:
先輩恋愛は、“サービス終了告知”が突然表示されます。
アカリ:
やめて(笑)。
ワニオ:
人類は、“いつでも会える”と思っていた存在に期限がつくと、急に感情が加速する。
ユキノ:
でも、それってすごく青春っぽいですよね。
失いそうになって、初めて気持ちに気づく感じ。
シュウ:
高校生って、“あと少ししかない”に弱いからね。
ハルキ:
文化祭ラストとかもヤバいもんな。
アカリ:
分かる!
急に全部キラキラして見える。
ワニオ:
終了間際のイベントは、基本的に人類の課金率が上がります。
シュウ:
恋愛をソシャゲで説明するな(笑)。
ハルキ:
でもマジで、“今しかない”感あるんだよな。
ユキノ:
だから卒業前って、告白も増えるんですよ。
“言わないまま終わりたくない”って気持ちになるから。
アカリ:
あとさ、卒業式の日の先輩って異常にカッコよく見えない?
ハルキ:
分かる…。
なんかもう別世界の人みたいになる。
シュウ:
制服マジック最終形態ね。
ワニオ:
卒業式は、“青春フィルター”が最大出力になります。
アカリ:
ちょっと分かるの悔しい(笑)。
ユキノ:
でも、“終わりがある”からこそ特別になる恋ってありますよね。
ハルキ:
先輩恋って、ずっと同じ場所にいられないもんな。
シュウ:
だから逆に、ちゃんと動いたほうがいい恋でもある。
アカリ:
うん。
後悔しやすい恋だと思う。
ワニオ:
人類は、“やった後悔”より“やらなかった後悔”を長期保存しがちです。
ハルキ:
なんか急に刺してくるじゃん…。
ユキノ:
でも本当にそうかもしれません。
高校生の恋愛って、“結果”より、“ちゃんと気持ちを動かしたこと”があとで残ったりするので。
アカリ:
あー…。
なんかそれ分かる気がする。
シュウ:
じゃあ最後かな。
“学校の先輩を好きになったとき、一番大事なこと”。
学校の先輩を好きになったら、一番大事なこと

ユキノ:
じゃあ最後に。
学校の先輩を好きになったとき、一番大事なことって何だと思います?
ハルキ:
勇気…かな。
アカリ:
うちは、“憧れのまま終わらせないこと”かも。
シュウ:
あー、それ分かる。
ユキノ:
どういう意味ですか?
アカリ:
なんかさ、先輩って遠くから見てるだけでも成立しちゃうじゃん。
でもそれだけだと、本当に“好き”だったのか分かんなくなる。
ハルキ:
あー…。
憧れだけで終わる恋あるよな。
シュウ:
だから、ちゃんと話してみるの大事。
理想じゃなくて、“その人自身”を見る。
ワニオ:
人類は、“想像上の先輩”を好きになっている場合があります。
アカリ:
ちょっと言い方(笑)。
ワニオ:
脳内で美化された存在です。
実際に話すと、「普通に変な人だった」というケースもある。
ハルキ:
夢壊すなよ(笑)。
ユキノ:
でも、“ちゃんと相手を知る”って恋愛では大事ですよね。
シュウ:
あと、先輩って“すごい人”に見えすぎるけど、普通に悩んでるからね。
アカリ:
それはある。
話してみると意外と優しかったり、抜けてたり。
ハルキ:
急に距離近く感じる瞬間あるよな。
ワニオ:
先輩恋愛は、“神格化解除イベント”が発生すると進展しやすい。
シュウ:
その言い方ほんとやめて(笑)。
ユキノ:
でも結局、恋愛って“近づいてみる”ことでしか始まらないんですよね。
アカリ:
うん。
見てるだけじゃ、たぶん変わらない。
ハルキ:
でも怖いんだよなぁ。
先輩ってやっぱ緊張するし。
シュウ:
まぁ高校生の恋なんて、だいたい怖いよ。
ワニオ:
高校恋愛は、“心拍数上昇込みの競技”です。
アカリ:
競技(笑)。
ワニオ:
しかし、その不安定さ込みで青春として記憶されます。
ユキノ:
きっと、“ちゃんと好きだった”って気持ちは、結果以上に残るんでしょうね。
アカリ:
なんかさ、先輩恋って終わったあとも思い出になる気がする。
ハルキ:
分かる。
廊下とか、体育館とか、あとで思い出しそう。
シュウ:
高校生の恋って、場所ごと記憶に残るからね。
ワニオ:
人類は、“好きだった場所”に感情を保存します。
アカリ:
今日はちょっとエモ担当だね、ワニオ。
ワニオ:
春なので。
ハルキ:
理由雑だな(笑)。
ユキノ:
でも本当に、先輩を好きになる恋って、“少し先の未来に憧れる恋”なのかもしれませんね。
夕方の編集部に、ゆるい笑い声が広がる。
届くか分からないのに、目で追ってしまう。
そんな不器用な恋も、きっと青春だ。




