男友達と恋人になれるの?──ワニオをめぐる女子たちの本音トーク

こいこと。編集部の一角。
今日はナナ、ミユ、アカリの3人が集まって、なんとなく恋バナをしている。

特別なテーマがあったわけじゃない。
ただ、仕事の合間にお茶を飲みながら、
「最近どう?」という、いつもの流れだ。

ミユ「はぁ……ほんと出会いないんだよね。
このまま一生、編集部と家を往復して終わる気がする」

アカリ「え、でもミユさんさ。
いつも一緒にいる人いるじゃん

ミユ「……誰?」

ナナ「ワニ」

一瞬、ミユが固まる。

ミユ「いやいやいや。
あれは恋じゃないから!

アカリ「でもさ、出会いないって言うわりに、
ほぼ毎日ワニオと一緒じゃん

ミユ「それは……ほら。
散歩仲間?日向ぼっこ仲間?
あとワニだし

ナナ「種族の壁で即否定するタイプね」

ミユ「違うって。
そもそもワニオは恋愛に興味ないし。
完全にフラットな関係だから」

アカリ「じゃあさ」

アカリが、ちょっとだけ意地悪そうに笑う。

アカリもしワニオが人間だったら?

ミユは一瞬、言葉に詰まる。

ミユ「……いや、それは、
もしの話でしょ?」

ナナ「否定はするけど、
即答じゃないの怪しいな

ミユは苦笑いしながら、カップを持ち上げる。

ミユ「ちがうちがう。
ただ、ワニオって安心感がすごいだけ。
恋とかじゃなくて、友達として

その言葉を合図に、
話題は少しずつズレていく。

男友達と、恋人。
この境目って、どこなんだろう?

こうして、
「男友達と恋人になれるのか?」という、
答えが出なさそうな話が、自然と始まった。

目次

男友達から恋人になる人・ならない人の違い

アカリ「でもさ、正直気になるんだけど。
男友達から恋人になる人と、ならない人って何が違うん?

ナナ「これ、永遠のテーマよね。
周り見てても、自然に付き合う人もいれば、一生友達止まりの人もいる

ミユ「うーん……。
たぶんだけど、最初に“恋として見る余地”があるかどうかじゃない?」

アカリ「どういうこと?」

ミユ「最初から完全に“安全な人”に分類しちゃうとさ。
ドキドキする対象として見なくなるというか」

ナナ「あー。
安心しすぎて恋にならないパターンね」

ミユ「そうそう。
一緒にいて楽だし、話も合うし、信頼もできる。
でもそれが恋かって言われると、別枠になる感じ」

アカリ「じゃあさ、男友達から恋人になる人は?」

ミユ「たぶん、どこかで“異性として見る瞬間”が残ってる人なんだと思う。
冗談でも、ふとした仕草でも、ちょっと意識する余白がある

ナナ「完全にフラットじゃないってことね」

ミユ「うん。
友達だけど、100%無害ではない、みたいな」

アカリ「……それ聞くとさ」

アカリ「ワニオは?」

一瞬、空気が止まる。

ミユ「いや、だから!
ワニオは完全に安全枠だから!

ナナ「今の即答、
さっきの“もし人間だったら”より早いわね」

ミユ「そりゃそうでしょ。
あのワニ、恋愛の話するときの温度、常に床暖房切れてるもん」

アカリ「でもさ」

アカリ「安心感MAXで、距離近くて、毎日一緒にいて、
それで恋にならない男友達って、逆にすごくない?」

ミユ「……だからワニなんだって」

否定の言葉なのに、
どこか説明になっていない。

3人は顔を見合わせて、同時に笑った。

安心感は恋を育てる?それとも止める?

ナナ「でもさ、安心感って恋愛には大事じゃない?」

アカリ「わかる。
付き合うなら、安心できる人がいいって思うし」

ミユ「それはそう。
安心感がない恋って、正直しんどい

ミユはそう言いながらも、少しだけ言葉を選んでいる。

ミユ「でも……
安心感“だけ”だと、恋が始まらないこともある気がするんだよね」

ナナ「出た。
安心感の功罪」

ミユ「ドキドキしなくても落ち着く。
何も起きなくても一緒にいられる。
それってすごく良い関係なんだけど……」

アカリ「恋じゃない?」

ミユ「恋というより、生活に近い感じ」

ナナ「あー。
家族とか、長年の友達ゾーン」

ミユ「そう。
安心感が強すぎると、関係を変えたい理由がなくなるんだと思う」

アカリ「でもさ、それって悪いことじゃなくない?」

ミユ「うん、悪くはない。
ただ、恋人にならなくても満足しちゃうだけ」

ナナ「なるほどね。
安心感が“完成”してるから、次のステップがいらない」

ミユ「そうそう。
逆に、ちょっと不安だったり、距離があったりすると、
もっと近づきたいって気持ちが生まれる

アカリ「じゃあさ……」

アカリ「安心感が強すぎる男友達って、
恋のスタート地点に立てないってこと?」

ミユ「……たぶんね」

その答えは、少しだけ静かだった。

ナナ「それ聞くと、
ワニオが恋人にならない理由、すごく納得できるわ」

ミユ「だから!
あいつは恋愛対象じゃないってば

アカリ「否定してるわりに、
説明がやけに具体的なんだよなぁ」

ミユは答えず、カップの中身を一口飲んだ。

安心感は、恋に必要。
でも、安心感だけでは、恋は始まらない。

そんな、少しだけ大人な結論が、
3人の間にふわっと残った。

否定するほど含みが出る問題

友達以上恋人未満までいかない微妙な関係のミユとワニオ。

ナナ「それにしてもさ」

ナナ「ミユ、
ワニオの話になると否定がちょっと丁寧すぎない?

ミユ「え?」

アカリ「わかる。
普通『ないない』で終わるところを、
毎回ちゃんと理由まで説明してくれる

ミユ「それは誤解されないようにしてるだけ!」

ナナ「その“誤解されないように”が、もう含みなのよ」

ミユは一瞬だけ言葉に詰まり、すぐに笑ってごまかした。

ミユ「だってさ。
ワニオって本当に恋愛に興味ないし。
こっちがどうこう考える余地がないの」

アカリ「でもそれって逆にすごくない?
一緒にいて安心できるのに、期待しなくていいって」

ナナ「普通の男友達より、よっぽどレアケースよ」

ミユ「……だから、ワニなんだってば」

否定のはずなのに、
どこか誇らしげに聞こえるのは気のせいだろうか。

アカリ「じゃあさ、最後に聞いていい?」

アカリもしワニオが人間で、恋愛に興味あったら?

ミユは即答しなかった。

ミユ「……それはもう、
今のワニオじゃないから

ナナ「はい出ました。
一番うまい逃げ方」

アカリ「つまり結論は、
男友達と恋人の境界線は、外からは見えないってことだね」

ミユ「そう。
本人がどう感じてるか次第」

ナナ「で、ワニオの場合は?」

ミユ「……友達。
たぶん一生

3人は顔を見合わせて、くすっと笑った。

今日もまた、
本人不在のまま、ワニオの評価だけが静かに上がっていく

男友達と恋人の境界線は、
はっきり線が引けるものじゃない。

でも、否定しながら語れる関係があるなら、
それはそれで、ひとつの答えなのかもしれない。

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