ナナとミカコの今夜も乾杯!元カレから「会いたい」って連絡きたらどうする?

グラスが触れ合う軽い音と、オリーブオイルの香りがふわっと広がる。

店内はほどよく賑やかで、ワインのボトルが並ぶカウンター越しに、ゆるい音楽が流れていた。

海鮮居酒屋とはまた違う、少しだけ気分が上がる夜。

テーブルの上には、焼きたてのピザとアヒージョ。ナナはすでにフォークを持ってスタンバイしている。

ナナ:
いやここいいね、テンション上がるわ

ミカコ:
かなりやる気だね

ナナ:
だって見てこれ、優勝じゃん

そんなやり取りの横で、ミユはスマホを見たまま、少し固まっていた。

ミユ:
…ねえ、ちょっといい?

ナナ:
なにその顔。いい話じゃなさそうだけど

ミカコ:
トーンが完全に相談モードだね

ミユは一度小さく息をついて、画面をふたりに向ける。

ミユ:
元カレからさ…

ミユ:
「会いたい」ってLINE来たんだけど

一瞬、空気が止まる。

ナナ:
おー…きたね、それ

ミカコ:
タイミング的に一番面倒なやつ

ナナ:
で?どうしたいの

ミユ:
うーん…復縁したいとかは全然ないんだけど

ミユ:
ちょっと会ってみたい気持ちはある

その言葉に、ナナがニヤッと笑い、ミカコがグラスをゆっくり持ち上げる。

軽い話のはずなのに、どこか引っかかるテーマだった。

目次

元カレから「会いたい」って連絡、どう受け取る?


ナナ:
でもさ、シンプルに思うんだけど、会えばよくない?

ミユ:
え、軽くない?

ナナ:
いや軽いっていうか、別に復縁するわけじゃないんでしょ?だったら一回くらい会ってもよくない?

ミカコ:
その考え方はわかるけど、状況によるね

ナナ:
出た、条件付き

ミカコ:
だってこれ、ただの再会じゃないから。過去の関係が前提にある再接触だからね

ミユ:
あー…それはそうか

ナナ:
でもさ、正直ミユの気持ちもわかるわ。「ちょっと会ってみたい」ってやつでしょ?

ミユ:
そうなの。なんか…気になるっていうか

ミユ:
今どういう感じなのか知りたいみたいな

ミカコ:
それ、よくあるやつだね

アヒージョの湯気がゆっくり上がる中、ミカコがパンをひとつ取ってオイルにつける。

ミカコ:
ただその気持ちって、「会いたい」っていうより、確認したいに近いことが多い

ナナ:
確認?

ミカコ:
「もう未練ないよね」とか、「今なら平気だよね」とか、自分の状態を確かめたいだけ

ミユ:
…それ、ちょっとあるかも

ナナ:
なるほどね。でもそれって悪いことじゃなくない?

ミカコ:
悪くはない。ただ問題は、相手の意図とズレてる可能性があること

ナナ:
あー…そっちか

ミカコ:
ミユは確認したい。でも相手は、復縁したいとか、都合よく戻りたいとか、別の目的かもしれない

ミユ:
たしかに…そこは全然考えてなかった

ナナ:
でもさ、逆に言えばそこ見極めるために会うってのもアリじゃない?

ミカコ:
それは一理あるね。ただし条件付き

ナナ:
また条件かよ

ミカコ:
だってこの手の再会って、軽く考えるとだいたい流されるから

ミユ:
うわ、それ怖いな

ナナ:
まぁでも…なんだかんだ言って、ちょっとワクワクしてるでしょ?

ミユ:
…してる

ナナ:
正直でよろしい

男が「会いたい」と言うときの本音


ナナ:
でもさ、そもそもなんだけど、元カレが「会いたい」って言ってくる時って、どういう気持ちなわけ?

ミカコ:
パターンはいくつかあるね。まず一番多いのは、単純に寂しいだけ

ナナ:
出た、王道

ミユ:
え、そんなシンプルなの?

ミカコ:
シンプルだよ。人肌恋しいとか、暇とか、そういう軽い理由

ナナ:
雑だなぁ

ミカコ:
次に多いのは、都合のいい関係に戻れるか試してるパターン

ミユ:
それはちょっと嫌かも…

ナナ:
いや普通に嫌でしょそれ

ナナがピザを一口かじりながら顔をしかめる。さっきまでの軽い空気に、警戒が混ざる。

ミカコ:
で、もう一つは本当に未練があるケース

ミユ:
それが一番わかりにくそう

ミカコ:
そうね。ただその場合でも、「会いたい」だけだと弱い。ちゃんと関係を戻したいなら、もっと具体的な話になるから

ナナ:
たしかに。「会いたい」だけって、便利な言葉だもんね

ミユ:
どういう意味でも使えるしね

ミカコ:
そう。だから逆に言うと、「会いたい」だけの連絡は、相手の本気度は低いと思っていい

ナナ:
うわ、バッサリいった

ミユ:
でもそれ聞くと、ちょっと冷静になれるかも

ナナ:
まぁでもさ、それでも気になるんだよねこういうのって

ミユ:
そうなの。意味なくても、気になるのは気になる

ミカコ:
それは普通だよ。ただ大事なのは、相手の気持ちより、自分がどうしたいかだから

ナナ:
出た、本質

会ってもいい?ダメ?判断基準


元カレに会うかどうか話し合う女性3人。

ナナ:
じゃあさ、結局これどうするのが正解なの?会うのアリ?ナシ?

ミカコ:
正解はないけど、判断基準はあるね

ナナ:
出たよミカコのやつ、聞こうじゃないの

ミカコ:
まず一番大事なのは、会ったあとに自分がどうなりそうか想像できてるか

ミユ:
どうなるか…

ミカコ:
楽しく終われるのか、また引きずるのか、期待しちゃうのか。そのイメージができてない状態で会うのは危険

ナナ:
それはほんとそう。あたしも昔、「もう大丈夫」って思って会ったのに普通に揺れたことある

ミユ:
やっぱりなるんだ…

ナナ:
なるなる。で、そのあとちょっと優しくされたりすると、一気に気持ち戻るからね

ミカコ:
だからこそ、自分の状態はちゃんと見たほうがいい

ミユがグラスを持ちながら少し考え込む。さっきまでのワクワクに、現実が混ざり始める。

ナナ:
あとさ、あたし的にはもう一個あって、「何のために会うか」決めてないならやめたほうがいいと思う

ミユ:
目的ってこと?

ナナ:
そう。なんとなく会うと、なんとなく流される。これほんとある

ミカコ:
同意。目的がない再会は、だいたい相手ペースになる

ナナ:
逆に言うと、自分で流れ作れるならアリってことかな

ミユ:
流れ作るって難しそうだけど…

ミカコ:
例えば時間決めておくとか、場所を自分で選ぶとか。主導権をどこまで持てるかはかなり重要

ナナ:
それできないなら、たぶんまだ会わないほうがいいね

ミカコ:
あともう一つ。「会ったら変わるかも」って期待してるならNG

ミユ:
それ…ちょっとあるかも

ナナ:
あーそれ危ないやつ

ミカコ:
変わる前提で会うと、変わらなかったときにダメージ大きいから

ナナ:
まとめると、自分の状態・目的・主導権、この3つ見えてるかどうかだね

ミユ:
なるほどね…なんかちょっと整理できてきたかも

会うなら絶対に守るべきライン


ナナ:
じゃあさ、もし会うってなった場合、気をつけることって何?

ミカコ:
ある程度はルール決めたほうがいいね。流されないためのライン

ミユ:
ルールかぁ…具体的には?

ミカコ:
まずはシンプルに、夜遅い時間に会わない

ナナ:
出た基本ルール

ミカコ:
夜ってだけで判断力落ちるし、相手のペースに巻き込まれやすくなる

ミユ:
たしかに…雰囲気で流されそう

ナナ:
それほんとある。あたしも昔、昼なら普通に帰れたのに夜だったせいでズルズルいったことある

ミカコ:
次に大事なのは、場所を選ぶこと

ミユ:
場所?

ミカコ:
カフェとか、外でちゃんと終われる場所。家とか個室は避けたほうがいい

ナナ:
密室は危険ってやつね

グラスに残ったワインをナナが軽く揺らす。さっきよりも少し真剣な空気になっていた。

ナナ:
あとさ、あたし的に一番大事なのは、「今日はここまで」って決めておくこと

ミユ:
どういうこと?

ナナ:
例えば「ご飯だけ」とか「1時間だけ」とか。ゴール決めておかないと、相手の流れに乗るしかなくなる

ミカコ:
それはかなり重要。終わりを決めてない再会は、だいたい長引く

ミユ:
たしかに…なんとなく続いちゃいそう

ミカコ:
あとはシンプルだけど、お酒飲みすぎないこと

ナナ:
それはマジでそう

ナナ:
判断鈍ると全部どうでもよくなるからね

ミユ:
怖いなそれ

ミカコ:
だからまとめると、時間・場所・終わり・お酒、この4つを意識する

ナナ:
それ守れないなら、会わないほうがいいかもね

ミユ:
うん…そこまで考えると、ちゃんと準備いるね

会わないほうがいいケース


ナナ:
でもさ、逆に絶対会わないほうがいいパターンってあるよね

ミカコ:
あるね。むしろこっちのほうが重要かも

ミユ:
どんな時?

ミカコ:
まずはシンプルに、まだ気持ちが残ってる場合

ナナ:
それはもうアウトだね

ナナ:
あたしも昔それで会って、普通に振り出しに戻ったことある

ミユ:
やっぱりそうなるんだ…

ミカコ:
なるね。自分では「もう大丈夫」って思ってても、会うと簡単に崩れるから

ナナ:
しかも相手がちょっと優しかったりすると一発だからね

ピザの最後の一切れをナナが取る。軽い空気の中に、現実が混ざる。

ミカコ:
次に、自分が弱ってるとき

ミユ:
弱ってるとき?

ミカコ:
仕事で疲れてるとか、寂しいとか、何か満たされてないとき。そういう状態で会うと判断がブレる

ナナ:
それめっちゃある。冷静だったら選ばない選択するもんね

ミユ:
あー…タイミングって大事なんだね

ミカコ:
かなり大事。あともう一つは、相手に問題があると分かってる場合

ナナ:
出た、クズ男案件

ミカコ:
そこまで言わなくてもいいけど、例えば過去に雑に扱われてたとか、約束守らないとか、そういう人

ナナ:
いやそれはクズでしょ

ミユ:
でもそういう人から連絡来るパターン多くない?

ナナ:
多い。なぜかそういう人ほど戻ってくる

ミカコ:
理由は簡単。もう一度同じ扱いができると思ってるから

ミユ:
うわ…それちょっと嫌だな

ナナ:
でも現実そうなんだよね

ミカコ:
だからまとめると、未練・弱ってる状態・相手に問題あり、この3つが揃ってるならやめたほうがいい

ナナ:
それ全部当てはまったら完全アウトだね

ミユ:
…なんかちょっと冷静になってきたかも

会うかどうかも、自分で決めていい


ナナ:
で、どうするの?ミユは

ミユ:
うーん…

ミユは少しだけ考えてから、スマホの画面を伏せる。

ミユ:
今回はやめとく

ナナ:
お、意外

ミカコ:
いい判断だと思う

ミユ:
なんかさ、会ってもいいかなって思ってたけど、話してたらちょっと見えた気がして

ミユ:
今の自分で会うと、たぶん流されるなって

ナナ:
あー、それ分かるわ

ミカコ:
そこまで分かってるなら、やめて正解

テーブルの上のピザはほとんどなくなり、グラスの中のワインも残りわずかになっていた。

ミユ:
また完全に何も思わなくなったら、そのとき考える

ナナ:
それくらいでいいと思う。無理して結論出す必要ないし

ミカコ:
うん。会うかどうかも、自分で決めていいことだから

ナナ:
じゃあ今日は、流されない女に乾杯ってことで

ミユ:
ちょっとそれ恥ずかしいんだけど

ミカコ:
いいじゃん、わかりやすくて

ミユが少しだけ笑いながらグラスを持ち上げる。

ナナ:
自分で選ぶ恋に

ミカコ:
乾杯

ミユ:
もう流されませんように

カチン、と軽く響くグラスの音。

少しだけ強くなった気がする夜だった。

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