こいこと。がモノ申す vol.4|坂口安吾『堕落論』に、私たちは恋を絡めて検証する。

「人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外に人間を救う便利な近道はない。」
──坂口安吾『堕落論』より

偉人の言葉に、こいこと。ライターたちが本気で語る恒例企画「こいこと。がモノ申す」。

第4回は、戦後の文学者・坂口安吾の代表的な言葉「人間は堕ちる」に、恋愛と人生の視点から迫ります。

果たして“堕ちる”とは破滅か、それとも救いか。こいこと。の哲学派メンバーたちが、今夜じっくり語り合います。

登場ライター

  • マリ:包容力と再婚経験をもつ大人の視点で語る
  • ケンジ:経験とユーモアの説教系おじさんライター
  • ミカコ:冷静沈着なリアリスト。名言の言語解体も得意
  • ナナ:情熱と修羅場の語り部。鋭さと優しさのバランス感覚

Scene.1 名言を聞いて、率直にどう思った?

ナナ:
「堕ちる」って、恋そのものじゃない? 好きになったら抗えない。 それってきっと、安吾が言いたかった“生きる”ことの一部なんだと思う。人ってさ、ちゃんと堕ちたときにだけ、本気になれるんじゃない?

ミカコ:
「堕ちる」って、あえて選んでる言葉だよね。 綺麗じゃないし、立派でもない。でも、私にはちょっと優しい言葉に聞こえた。 「そうやってしか人間は深くならないよ」って、許されてる気がして。

マリ:
そうそう。私は“堕ちたままでいい”って言われてるように感じたの。 愛でも人生でも、一度壊れたことで気づくことがある。 私、壊れてからの再生の方がずっと愛だと思ってる。

ケンジ:
「救う便利な近道が堕ちること」って、逆説だけど本質だな。 恋愛って、理屈じゃなくて堕ちていくもんでしょ。むしろそれに抗ってばかりいると、人間としても薄っぺらくなる気がする。


Scene.2 恋で「堕ちた」経験、ありますか?

マリ:
ありますよ。全部壊してでも会いに行った人がいた。 仲間も仕事もバランスも、全部捨てて。 だけど、それが私の中では“真っ当”だった。堕ちてでも得たものがあった。

ナナ:
私、結婚する前に堕ちたよ。感情が爆発して、相手のことしか考えられなくなって。 最低な自分を見た。でも、あのときは本気だったし、今も後悔してない。 自分の中の“人間らしさ”を信じられたから。

ケンジ:
堕ちたっていうより、制御不能になった恋はあるな。 どうしようもないって分かってても、感情の方が先に動く。 恋っていうより、魂が引っ張られる感じだった。後悔してない。

ミカコ:
私は、恋というより自分自身の中に堕ちたことがあるかな。 人に依存して、でもそれに気づいたとき、初めて“救い”が見えた。 堕ちるって、他人のせいにしないってことだと思う。


Scene.3 この名言を恋愛の言葉に言い換えると?

ミカコ:
「恋に落ちて、自分を拾いにいく。救いはその中にしかない。」

マリ:
「愛することで、人は壊れ、人は強くなる。」

ケンジ:
「堕ちるって、愛の入口。そこを怖がるうちは、本物じゃない。」

ナナ:
「地獄まで堕ちた恋ほど、あとから光になる。」


Scene.4 編集部よりまとめ

堕ちることは、破滅ではない。むしろそこからが“人間”の始まり。 恋に落ちること。誰かに依存すること。壊れてしまうこと。

そのすべてが、私たちを「救い」へと導いているのかもしれません。

だからこそ、今日もまた誰かに心を預ける。

堕ちることを恐れずに。

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この記事を書いた人

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