──「恋バナしよ〜」って言葉から始まる夜が、いちばん人を素直にする。
それは編集部の片隅、何気ない休憩中の一言だった。
アカリ:ねぇねぇ、恋バナしよ〜!なんでもいいよ?最近トキメいたこととか、忘れられない人とか!
ユウト:…急だね。でも、いいかも。最近は、あんまり恋に向き合う余裕なかったから。話してみたいな。
ナナ:お、いいね〜。じゃあさ、最初に「好き」って言ったの、いつ?って話からいく?
ハルキ:おれ……中1。初めて「好きです!」って言った時、手が震えてた。めっちゃ怖かったけど、今思えば、あれが一番“ちゃんとした恋”だった気がする。
アカリ:かわい〜〜〜!!そういうの聞きたかったのよ!アカリはね、実はまだちゃんと“告白”したことないんだよね。
ユウト:それ、わかる。僕も…高校時代の恋は、7年間、片思いしてた。でもね、伝えないまま終わるってことは、“その距離感が心地よかった”ってことだったのかもしれない。
ナナ:あんたら、ピュアか!(笑)私はもう、「言わなきゃ始まらん!」って思っちゃうタイプだから、どっちかというと突撃派よ。でも…大人になるとさ、「言ったら壊れる気がする」って怖さもあるんだよね。
話が止まらなくなった私たちは、気づけばそのままファミレスへ。 BGMは少し懐かしいJ-POP、ポテトとアイスティー、そして恋の話。
今、好きな人はいる?
アカリ:「この人と話してたら、たぶん笑ってられるな〜」って思う人がいて…それが恋かどうかはまだわかんないけど、でも大事な人。
ハルキ:毎日会ってるのに、全然気づいてもらえない。でも目が合っただけで、1日頑張れる。それでいいと思ってた。
ユウト:“好き”というより、“忘れられない人”がいる。連絡も取ってないのに、ふとした瞬間に思い出してしまう。
ナナ:恋は“燃える”けど、愛は“続く”。笑っていられる人って、実は一番強いかも。
好きに気づいた瞬間
このタイミングで、ミユがファミレスに合流。
ナナ:その人が他の子と笑ってるのを見たとき、「あ、私やばいかも」って気づいた。
ユウト:寝ぐせのまま来た彼女の姿に、完璧じゃなくてもかわいいって思ったとき、「欠点ごと好きなんだ」ってわかった。
アカリ:笑ってるの見て、つられて笑っちゃったとき。表情までもらっちゃってるじゃん…って思って、“終わった”ってなった(笑)
ハルキ:泣いてる姿を見たとき、「守りたい」って思った。恋かどうかはわからないけど、でもその気持ちは本物だった。
言えなかった一言
アカリ:「もう少しだけ、そばにいて」って言いたかったのに、強がって「じゃあねー」って笑ってバイバイしちゃった。
ユウト:「好きだったよ」って、過去形でもいいから伝えたかった。何も言わなかったから、なかったことになってる気がして。
ハルキ:「ごめん」って言えなかった。向こうの気持ちに気づいてたのに、目をそらした自分がいた。
ミユ:LINEの既読、つけたくなかったのに、すぐ既読にしちゃった。駆け引きできないくらい好きだったんだって、その時気づいた。
ナナ:「言えなかった自分」をちゃんと覚えてるってことは、たぶんそれが本物の恋だったってことだと思うよ。
まとめ
笑ったり、泣いたり、言えなかったり。 恋ってきっと、うまくいくことだけじゃなくて、“うまく言えなかった自分”も含めて全部なんだ。
「恋バナしよ〜」って、ただのノリに聞こえるかもしれない。 でもその裏には、ちゃんとそれぞれの人生がある。
たまにはこんな夜も、いいよね。
