こいこと。が始まったのは、今年の4月。
気づけば記事も座談会も増えて、編集部はすっかり“いつもの場所”になった。
恋の悩みを真面目に語る日もあれば、ワニが乱入して全部持っていく日もある。
……なんなんだ、このメディア。
そんな一年の終わりに、編集部はちょっとした忘年会モード。
いつもの机に飲み物とお菓子が並び、みんながゆるく集まっている。
ナナ「はいはい、年末ね。今年一年のこいこと。反省会……じゃなくて振り返り会、やるわよ」
ミユ「え、反省会って言った?今“反省”って聞こえたけど??」
リク「大丈夫。今日は“反省”じゃなくて、今年の良かったことをちゃんと噛みしめる回です」
ミカコ「それなら参加する。反省会だったら帰ってた」
ケンジ「俺は反省会でも飲むけどな!乾杯!」
マリ「ふふ。まずは落ち着いて。こいこと。って4月からなのに、濃すぎる一年だったわね」
机の端では、ワニオが黙ってお茶を飲んでいる。
いつものように、恋愛には興味ない顔だ。
……なのに、みんながワニオを“普通にいるメンバー”として扱っている。
ソウタ「今年ってさ、体感で言うと……三年分くらいなかった?」
アカリ「わかる!うち、普通に青春してたし!」
ハルキ「俺はギター始めたし……人生が動いた感じある」
ユウト「それぞれに、いろんな“良かったこと”がある一年でしたね」
ミサキ「ええ。わたしが加入した年だもの。そりゃ濃くなるわ」
そんな感じで、こいこと。忘年座談会はスタート。
まずは、みんなが「今年いちばん印象に残ってること」から話していくことになった。
今年のこいこと。いちばん印象に残ってること
ナナ「まず言わせて。今年は座談会多くて楽しかった」
ナナ「コラム書くのも嫌いじゃないけど、
みんなで喋って、そのまま記事になるこの感じ、こいこと。っぽいよね」
マリ「わかるわ。言葉を交わす中で、気持ちがほどけていく感じがあって」
マリ「BAR恋古都で話す時間も、
記事以上に大事な“余白”だった気がするの」

ミユ「あたしはさ……編集部にワニが来たことかな」
ミユ「最初は“なにこの状況!?”って思ったのに、
今じゃ普通に親友みたいに喋ってる自分が一番びっくりしてる」
ワニオ「私は観察対象が増えただけです」
ミユ「ほら、そういうとこ!」
ソウタ「俺は……夏のホラー企画かな」
ソウタ「正直めちゃくちゃ怖かったし、
もう体験したくないけど……」
ソウタ「ああいうのを“物語として一緒に作れた”のは、
なかなかできない経験だったなって」
ミユ「来年もやるのかな……」
ソウタ「やるなら、俺は後ろの方で見てる」

アカリ「うちはね、人間関係が一気に広がった年!」
アカリ「ハルキとかシュウとか、
一緒に青春してる感じが楽しくてさ」
ハルキ「俺は……ギター始めたことですね」
ハルキ「ケンジさんの影響もあって、
音楽が生活に入ってきた年でした」
ケンジ「いいじゃねえか。人生に音が増えるのは悪くない」
ケンジ「俺はさ、酒飲んで喋って、それが記事になるってのが最高だった」
ケンジ「こんな居場所、なかなかねえよ」

ユウト「僕は……妻をみんなに紹介できたことですね」
ユウト「ナナの妹のネネを、
ちゃんと“こいこと。の一部”として迎えてもらえたのが嬉しかったです」
リク「僕はやっぱり、リクの恋日記かな」
リク「自分の恋愛を言葉にして、
それを読んでもらえたことが大きかった」
リク「それに……ミサキをこいこと。に連れてこられたのも」
ミサキ「ふふ。わたしの加入は事件だったでしょ?」
ミサキ「ミサキ様が通る!もできたし、
新しい恋リア案も出せた。なかなか濃い一年よ」
ミカコ「わたしは……こいこと5でアイドルになるとは思ってなかった」
ミカコ「しかも2話で止まってるし。なんとかして」
ナナ「それは来年の宿題ね」
ワニオ「私は恋愛には興味ありませんが、
観察対象としては非常に興味深い一年でした」
それぞれの言葉を聞きながら、
編集部の空気は、少しだけあたたかくなる。
こいこと。の一年は、
記事だけじゃなく、人の時間でできていたのかもしれない。


記事や企画を振り返ると、だいたい事件が起きている
ナナ「しかしさ、改めて思うけど……
普通の恋愛メディアじゃなかったわよね」
ミカコ「“普通”を目指してた時期、あった?」
ナナ「ないわね」
ミユ「まずさ、ワニオが定着した時点でアウトじゃない?」
ワニオ「私は一貫して恋愛に参加していません」
ミユ「そこが逆におかしいんだって」
リク「でもワニオの分析記事、
“読んで冷静になれた”って反応、かなり多かったですよ」
マリ「感情が高ぶっているときに、
少し温度を下げてくれる存在だったわね」

ソウタ「俺はやっぱり、夏のホラー企画かな」
ソウタ「恋愛メディアで、あそこまで本気のホラーやるとは思わなかった」
ケンジ「しかもちゃんと物語になってたしな」
ミユ「途中から、読者より書いてる側の方が怖がってた気がする」
ソウタ「うん。完全にそう」
アカリ「でもさ、ああいう“振り切った企画”ができたのも、
こいこと。だからだよね」
アカリ「恋愛だけじゃなくて、
感情そのものを遊べる場所って感じ」
リク「僕は、連載として続いた記事が増えたのも印象的でした」
リク「恋日記もそうだし、
一回きりじゃ終わらない物語が育ってきたなって」
ミサキ「その流れで言うなら、
ミサキ様が通る!も、なかなか自由にやらせてもらったわね」
ミサキ「恋リア案を出したり、
“こういう女もアリでしょ?”って提示できたのが楽しかった」
ナナ「あれは完全にミサキの領域だったわ」
ミカコ「……で、その流れで言うと、
こいこと5はどうするの?」
ミカコ「わたし、アイドルのまま年越すんだけど」
ケンジ「年末アイドルは縁起いいだろ」
ミカコ「フォローになってない」
話題はあちこちに飛びながらも、
どの企画にも共通しているのは、ひとつだけだった。
どの記事も、誰かがちゃんと楽しんで作っていたということ。


記事の裏で、関係性もちゃんと育っていた
マリ「こうして振り返ると……
記事だけじゃなくて、人同士の距離も近づいた一年だった気がするわ」
ナナ「最初はさ、
みんな“それぞれの場所から来た人たち”って感じだったのに」
ナナ「気づいたら、普通に雑談してるのよね」
ミユ「それ一番感じるの、ワニオとの距離感かも」
ミユ「最初は“観察対象です”とか言われてたのに、
今じゃ一緒に日向ぼっこしてるし」
ワニオ「関係性は変化します」
ミユ「そういう言い方がもう友だちなんだって」

ソウタ「俺は……10代組の距離感かな」
ソウタ「アカリとかハルキとか、
年齢が近いからこその空気ができた気がする」
アカリ「うん。恋の話も人生の話も、素直にできる感じ」
ハルキ「俺、正直ここ来るまで、
大人とちゃんと話すの緊張してたんです」
ハルキ「でもケンジさんとか、
ちゃんと話聞いてくれるし、押しつけないから」
ケンジ「押しつけるほど立派な人生じゃねえよ」
ケンジ「でも、ギター始めたって聞いたときは嬉しかったな」
ハルキ「あれは完全に影響受けました」

ミサキ「わたしは……
“入っていい場所だった”って思えたのが大きいわね」
ミサキ「キャラが濃い分、
浮かないかなって思ってたけど」
リク「むしろ、ミサキが来て空気が広がったと思います」
ミサキ「あら。チョロ助にしてはいいこと言うじゃない」
リク「今日は忘年会だしね」
誰かが主役になるわけでもなく、
でもそれぞれの関係が、ちゃんと物語になっていた。
こいこと。は、
記事を書く場所であり、人が関わる場所でもあった。

来年のこいこと。何をやる?何が起きる?
ナナ「じゃあさ、せっかくだから聞きたいんだけど。
来年、こいこと。でやりたいことある?」
ミカコ「まずは……こいこと5を完走させる」
ミカコ「アイドルのまま放置されるの、精神的に地味にくるから」
ケンジ「じゃあ曲作るか?」
ミカコ「話がでかい」
ソウタ「ホラーは……」
ソウタ「やるならやるで、事前に心の準備期間ください」
ミユ「でも正直、ああいう特別企画があるのも楽しいよね」
ミユ「普通の恋愛メディアじゃできないこと、
こいこと。なら“やってみよう”ってなるし」
アカリ「うちは引き続き、青春枠でいきたい!」
アカリ「恋も人間関係も、
そのときのリアルをちゃんと書けたらいいなって」
ハルキ「俺は……ギター続けたいですね」
ハルキ「音楽と恋、
どっちも記事にできたら面白そうだし」
ユウト「僕は、生活と恋の話をもっと書けたら」
ユウト「結婚とか家族とか、
その先にある日常も含めて」
リク「恋日記も、
続きがちゃんと描けたらと思っています」
ミサキ「わたしは……まだやりたいことだらけよ」
ミサキ「恋リアも、企画ものも、
“こんな女もいる”って話も」
マリ「来年も、こうして話せる場所があればそれでいいわ」
マリ「記事になるならなおさら」
ワニオ「私は引き続き、観察を続けます」
ミユ「それが一番ブレないよね」
やりたいことは多いけれど、
誰かが無理に引っ張るわけでもない。
それぞれが、自分の速度で関われる。
それが、こいこと。のいいところなのかもしれない。
この一年、こいこと。に付き合ってくれてありがとう
ナナ「こうして振り返るとさ……
ほんと、よくここまで来たわよね」
リク「4月に始まって、
こんなにたくさんの記事と関係が生まれるとは思っていませんでした」
ミユ「最初は“恋愛メディアやるよ〜”くらいの感覚だったのに、
気づいたら、居場所みたいになってた」
マリ「読者の方も、
ただ記事を読む以上の距離で見てくれている気がするわ」
ミカコ「正直、ここまで自由にやっていいと思ってなかった」
ミサキ「それを許した時点で、
このメディアは普通じゃないのよ」
ケンジ「でもさ、楽しくなきゃ続かねえだろ」
ソウタ「怖い企画もあったけど……
今思うと、全部ちゃんと意味があった気がします」
アカリ「うち、来年も全力で青春するから!」
ハルキ「俺も、自分のペースで続けたいです」
ユウト「読んでくれる人がいるから、
書く意味があるんですよね」
ワニオ「観察対象が継続して存在することは、
非常に興味深い状況です」
笑いながら、冗談を言い合いながら、
それでもどこか真面目に。
こいこと。は、
恋愛の正解を教える場所ではないかもしれない。
でも、
誰かの気持ちに立ち止まったり、笑ったり、考えたりできる場所ではありたい。
今年も、こいこと。を読んでくれてありがとう。
来年もまた、一緒に恋の話をしましょう。


