こいこと。偉人の名言にモノ申す。
今回取り上げるのは、フランス皇帝ナポレオンのこの言葉。
「人生という試合で最も大切なのは、休憩時間の得点である。」
戦い続け、勝ち続けた男の口から出たとは思えないほど、 この名言は“がんばらない時間”に光を当てている。
人生は試合だ。 そう言われると、つい私たちは 「努力」「結果」「勝敗」ばかりを意識してしまう。
でもナポレオンは言う。 本当に差がつくのは、プレーしていない時間―― つまり、休憩時間なのだと。
恋愛でも、仕事でも、人生でも。 ずっと全力で走り続けている人ほど、 ふとしたところで息切れしてしまう。
今回は、 ミカコ・マリ・リク・ソウタの4人が、 この名言をきっかけに「休むこと」「立ち止まること」について語り合う。
がんばらない時間は、本当に“無得点”なのか。 それとも、人生を左右する大事なポイントなのか。
こいこと。らしく、ゆっくり考えてみよう。
休んでる時間って、そんなに大事?
編集部:まずは率直に、この名言を聞いたときの印象からお願いします。
ミカコ:正直に言うと、めちゃくちゃ現実的だと思った。 ずっと走り続けられる人なんて、ほぼいないのよ。 休憩をどう使うかで、その後のパフォーマンスが決まる。 仕事でも恋愛でも、同じ。
リク:僕も共感寄りですね。 試合中は必死で視野が狭くなるけど、 休憩中って頭を整理したり、次を考えたりできる。 ナポレオンが言う“得点”って、 そういう準備や修正のことなんじゃないかな。
マリ:年を重ねるとね、 「ずっと全力」はむしろ危険だってわかるの。 人生は長い試合だから、 途中で呼吸を整える時間がないと、後半がもたない。
ソウタ:なんかこの言葉、やさしいなって思った。 休んでる時間も、ちゃんと“試合の一部”だよって 言ってもらえてる感じがして。 何もしない時間も、無駄じゃないんだなって。
ミカコ:休憩をサボりだと思ってる人、ほんと多いのよ。 でもね、休めない人ほど判断ミスするし、 恋愛だと余裕なくなって相手に当たる。
リク:ありますね…。 忙しいときほど、連絡が雑になったり、 気遣いが足りなくなったり。
マリ:そうそう。 恋愛って、がんばりすぎると壊れるのよ。 休憩できる関係かどうかって、 実はすごく大事なポイント。
ソウタ:一緒に黙っていられる時間が そのまま“休憩時間”だったりするよね。 話さなくても気まずくない感じ。
編集部:なるほど。 みなさん、この名言にはかなり共感寄りのようですね。
休憩時間を“得点”にする生き物が来た
マリ:ナポレオンの言う“休憩時間の得点”って、 恋愛で言うと「ちゃんと力を抜けているか」ってことだと思うの。
ミカコ:分かる。 ずっと全力で向き合う恋ほど、途中でガス欠起こすのよね。
リク:僕もそう感じました。 試合中って、どうしても目の前のことで精一杯になるけど、 休憩中は一歩引いて状況を整理できる。 そこで考え直せるかどうかが大きい気がします。
ソウタ:……なんかさ、 何もしてない時間のほうが、 あとからじわっと効いてくる感じ、あるよね。
──そのときだった。
ワニオ:少々よろしいでしょうか。
ミカコ:あ、来た。
マリ:こういう話になると、静かに混ざってくるわよね。
ワニオ:恋愛や人生を「消耗型の競技」として扱うと、 人間は極端に疲弊します。 ナポレオンの名言は、その点で非常に合理的です。
リク:ワニオさん的にも、この名言はアリなんですね。
ワニオ:ええ。 「理性」より「多忙」が恋から人を救う、という芥川の言葉と同じ系譜です。 休憩時間とは、感情の処理と回復のフェーズですから。
ソウタ:処理って言い方、ちょっと冷たいけど…… でも、分かる気もする。
ワニオ:人間の感情は、放置すると過熱します。 休憩時間とは、冷却と整理の時間です。
ミカコ:……それ、恋愛にもそのまま当てはまるわね。
ミカコ:会ってない時間に、 ・不安を膨らませるか ・自分の機嫌を自分で取るか そこで“得点”が入るか決まる。
マリ:本当にそう。 休憩中に自分を追い詰めてしまう人ほど、 後半が苦しくなるのよね。
ソウタ:……休憩時間に、 相手のSNSばっかり見ちゃうときって、 だいたい心が疲れてるときかも。
ワニオ:休憩時間を「相手のため」に使いすぎる人ほど、 自身の回復を後回しにする傾向があります。
リク:それで余裕がなくなって、 試合に戻ったときに判断ミスをする……。
ワニオ:ええ。 人生も恋も、「前半で頑張った人」が勝つとは限りません。
マリ:休んでいるように見えて、 ちゃんと整えている人が、最後まで残るのよね。
ソウタ:休憩って、逃げじゃないんだ。
ワニオ:逃避と休憩は異なります。 休憩は「次の行動のための準備」です。
ミカコ:……ワニに言われてるのに、妙に説得力あるの、悔しいわね。
ワニオ:観察の結果です。
この名言を、自分の言葉で言い換えるなら
編集部:では最後に、ナポレオンの名言をそれぞれの言葉で言い換えてもらいましょう。
ミカコ: 「人生は、頑張らない時間の使い方で差がつく。」 ずっと本気で向き合うのが正解、みたいな顔してる人ほど、 途中で全部嫌になるのよ。 休憩中にちゃんと自分を回復させられる人が、 結局いちばん安定してる。
マリ: 「人生は長いから、息継ぎできる人が最後まで残る。」 若い頃はね、止まるのが怖かった。 でも今は思うの。 立ち止まれる人ほど、自分を信じているんだって。
リク: 「休むことも、前に進むための戦略。」 試合中は必死でも、 休憩中に考え直せるかどうかで次が変わる。 人生も恋愛も、修正できる人のほうが強いと思います。
ソウタ: 「何もしない時間が、心を整えてくれる。」 休憩してるときって、 何も生まれてない気がするけど、 あとから振り返ると、 その時間がいちばん大事だったりするんだよね。
ワニオ: 「成果は、行動と休止のバランスで決まります。」 行動だけを評価する思考は、 人間を消耗させます。 休憩時間をどう使うかが、 人生の総得点を左右します。
編集部: それぞれの言葉から見えてきたのは、 休憩とは“止まること”ではなく、 “次の自分をつくる時間”だということでした。
人生という試合は、休み方で決まる
ナポレオンの言う「休憩時間の得点」は、 特別な才能や派手な成功のことではないのかもしれません。
走り続けない勇気。 立ち止まって自分を整える時間。 何もしないことを、自分に許す余白。
恋愛でも人生でも、 ずっと全力で向き合い続ける人ほど、 どこかで息切れしてしまう。
一方で、休憩時間に 不安を増やすのではなく、 自分の機嫌を自分で取れる人は、 次の一歩を軽やかに踏み出せる。
今回の座談会で見えてきたのは、 「休む=負け」ではなく、 「休める人こそ、長く続く」という視点でした。
人生という長い試合。 すべての時間で得点しなくていい。
休憩時間をどう過ごすかが、 その後の自分をつくっていく。
今日、少し立ち止まれたなら。 それはきっと、未来のあなたにとっての 大事な“得点”になっているはずです。

