恋に正解ってあるの?──ミサキ・アカリ・ワニオが語る“日向ぼっこの恋愛論”

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昼下がりの公園。 ミサキとアカリが並んでベンチに座り、その足元には、全身で日光を浴びるワニオの姿。 春の陽射しが穏やかで、三人の会話もどこか緩んでいる。

目次

ワニと恋と太陽の関係

アカリ:ワニオくん、そんなにじっとしてて暑くない?
ワニオ:ええ、体温調節は得意です。冷血ですので。
アカリ:出た〜ワニジョーク(笑)
ミサキ:でも確かに、日向ぼっこが似合うわね。
ワニオ:ありがとうございます。僕にとっては瞑想と同義です。
アカリ:えっ、瞑想?
ワニオ:恋愛に疲れた人間たちの感情を、遠くから見守る時間です。
ミサキ:あら、哲学的。
アカリ:ていうか恋愛に疲れた人間って、誰のこと?
ワニオ:皆さんです。だいたいの人間は恋で体調を崩します。

アカリは吹き出した。 ミサキも口元に手を当てながら、静かに笑う。

ミサキ:……否定できないところが怖いわね。
アカリ:ほんまそれ(笑)うちも恋でよく寝不足なるし。
ワニオ:僕から見ると、恋というのは“発熱現象”ですね。
アカリ:発熱?
ワニオ:はい。原因は心の炎症。治療法は時間か、また別の炎です。
ミサキ:ワニオ、あなた医者になれるわね。
ワニオ:ワニ科の臨床心理学を学んでおります。
アカリ:そんな学問ある!?

笑いながら、三人の会話はゆっくりと流れていく。 そのうちアカリが、ふと空を見上げてつぶやいた。

アカリ:ねぇミサキさん。恋ってさ、正解あると思う?
ミサキ:……正解、ね。
ワニオ:恋を方程式化するのは難しいテーマですね。
ミサキ:そうね。今日はせっかくだから、ここで議論してみましょうか。
アカリ:え、ここで? 公園で?
ミサキ:そう。日向ぼっこしながら話すほうが、本音が出るものよ。
ワニオ:太陽光には真実を照らす効果があります。
アカリ:もう、その設定強すぎ(笑)

というわけで── 日向ぼっこ座談会「恋に正解ってあるの?」が、のんびり始まった。



恋の“正解”を求める理由

アカリ:うちはね、恋に正解あると思う派!
ミサキ:ふふ、即答ね。どうしてそう思うの?
アカリ:だってさ、「あ、この人だ!」って思う瞬間あるじゃない?
アカリ:うまくいくときって、お互いの気持ちがピタッとはまるし。
アカリ:それが正解だと思うんだよね。
ミサキ:なるほど。アカリちゃんの“正解”は、気持ちの一致ね。
ワニオ:僕は“一致”という言葉に少し引っかかります。
アカリ:え、どうして?
ワニオ:歯車がかみ合う音って、一瞬ですよ。
ワニオ:ずっと回っていると、どこかで摩耗します。
ミサキ:あら、うまいこと言うわね。
アカリ:確かに、それはあるかも(笑)
ワニオ:僕は日光を浴びていると、ひらめきが出やすいんです。

ミサキはふっと笑いながら、ベンチにもたれた。

ミサキ:わたしはね、恋に“正解”はないと思うの。
アカリ:え〜、ないんだ。
ミサキ:ええ。人が違えば、愛のかたちも違う。
ミサキ:なのに、誰もが「正解の恋」を求めるのよ。
アカリ:うん、わかる気がする。失敗したくないんだよね。
ワニオ:恋を“テスト形式”にしてるんですね。
ミサキ:そう。点数をつけようとする。
ミサキ:でも恋は、本来“評価されるもの”じゃない。
ミサキ:感じるものでしょ。
アカリ:たしかに……。
ワニオ:つまり恋は“定期テスト”ではなく、“自由研究”と。
アカリ:あ、それわかりやすい(笑)
ミサキ:いい比喩ね。自由研究なら、答えより観察が大事。
ワニオ:はい。たまに爆発もしますけど。
アカリ:危険な研究テーマすぎる!(笑)

ワニオの低温ボケに、アカリが声を立てて笑う。 ミサキは微笑みながら、彼の言葉を補うように言った。

ミサキ:でもね、人って“正解”を探さずにいられないの。
ミサキ:間違えたくないし、失うのが怖いから。
アカリ:そうかも。うちも失恋したとき、どこがダメだったんだろって考えちゃう。
ワニオ:恋を“間違い探し”にするのは、人間の癖ですね。
ミサキ:ええ。でも、恋って本当は、“正解に近づく旅”みたいなもの。
ミサキ:終わっても、次の恋にその学びを持っていける。
アカリ:それ、めっちゃわかる。
ワニオ:なるほど、恋は進化論的現象ですね。
アカリ:ワニオくん、それ理科の話じゃないよ(笑)

三人は声を合わせて笑った。 風が吹き抜けて、木漏れ日がきらきらと揺れる。 恋の正解を探すこと自体が、もう“恋してる証拠”なのかもしれない。



恋の“間違い”が教えてくれること

アカリ:うちさ、前の彼氏と別れたとき、ほんまに落ち込んだんよ。
アカリ:毎日「なんであんなこと言ったんだろ」って。
ミサキ:あぁ、“自分のミス探し”を始めたのね。
アカリ:そうそう。正解もほしかったけど、それより「どこが間違いだったか」を知りたくて。
ワニオ:恋の採点ですね。減点方式の。
ミサキ:恋に減点法を持ち込むと、自己否定に陥りやすいのよ。
アカリ:でも、反省しないと成長できない気もして。
ワニオ:それは“恋愛PDCAサイクル”ですね。
アカリ:ワニオくん、それビジネス用語!(笑)
ミサキ:ふふ。でも案外、恋にも当てはまるわね。
ミサキ:計画して、実行して、失敗して、改善して。
ミサキ:その繰り返しが、恋の経験値を上げていく。
アカリ:たしかに。今なら前より落ち着いて恋できるかも。
ワニオ:人間は失恋を経て、より観察力が高まるんです。
アカリ:観察力?
ワニオ:はい。次の恋で、同じミスを防ぐための“生存本能”です。
ミサキ:恋の失敗は進化の証。悪くない理屈ね。
アカリ:……そっか。うち、ちゃんと進化してるんだ。
ワニオ:ええ。次はおそらく、絶滅しません。
アカリ:ワニオくん、それ言い方!(笑)

ミサキは微笑みながら、少し真面目なトーンに戻した。

ミサキ:でもね、アカリちゃん。
ミサキ:恋の“間違い”って、実はその瞬間は正解だったのよ。
アカリ:え?
ミサキ:だって、そのときは心からそう感じてたでしょ?
ミサキ:たとえ結果的に傷ついても、
ミサキ:その感情が“嘘じゃなかった”なら、それで十分。
アカリ:……ミサキさん、やっぱ深いなぁ。
ワニオ:なるほど。“失恋の痛み”は、恋が本物だった証拠ですね。
ミサキ:そう。痛みを感じられるって、まだ人を信じてる証なの。
アカリ:うん……なんか、ちょっと泣きそう。
ワニオ:泣くのはいいことです。汗と同じで、余分な熱を逃がします。
アカリ:その例えどうなの(笑)でも、ちょっとスッキリしたかも。

ミサキは空を見上げて、小さくうなずいた。 恋の“間違い”を数えるより、その時に感じた“正しさ”を思い出せたほうが、人は優しくなれる。 そんな空気が、三人の間に流れていた。

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恋に“正解”があるとすれば

アカリ:ねぇ、結局さ。恋の正解って、あるのかな?
ミサキ:……どうかしらね。
ワニオ:僕の結論としては、「正解は環境依存」です。
アカリ:なにそれ、パソコンみたい(笑)
ワニオ:恋もシステムです。相性の悪い環境では、動作が不安定になります。
ミサキ:でも、だからこそ更新を重ねていくのよね。
アカリ:アップデート恋愛か〜。それ、いいかも。

ミサキはグラスのような水筒を手に取り、口元を少しゆるめた。

ミサキ:わたしにとっての“正解”は、「嘘をつかないこと」かな。
ミサキ:相手にも、自分にも。
ミサキ:どんなに恋がうまくいかなくても、
ミサキ:あのとき感じたことを「間違いだった」って思いたくないの。
アカリ:うん、それはわかる。恋してる自分が一番素直だった気がするもん。
ワニオ:誠実な熱ですね。僕は冷血なので溶けませんが。
アカリ:ワニオくん、比喩の温度が低い!(笑)

三人の笑い声が公園に広がる。 陽射しが少し傾いて、長く伸びた影がゆらゆらと重なる。

アカリ:じゃあ、うちの“正解”は「相手と笑えること」かな。
アカリ:なんかんだ言っても、最後に笑ってられる恋がいちばんいいよね。
ミサキ:いい答えね。恋の終わりに笑えるのは、愛してた証拠よ。
ワニオ:僕も、恋の正解を見つけました。
アカリ:えっ、ほんとに?
ワニオ:はい。「日向ぼっこが気持ちいいと思える人と一緒にいられること」です。
ミサキ:それは……地味に名言ね。
アカリ:癒し系すぎ(笑)

空気がふっとやわらぐ。 恋の正解は、きっとどこか遠くにあるものじゃない。 こうして誰かと笑い合える午後に、 その一部が静かに転がっているのかもしれない。

ミサキ:結論──恋の正解は「一緒にいられる時間を、ちゃんと感じられること」。
アカリ:それ、いい。恋って“感じる”もんだもんね。
ワニオ:ええ。感じることこそ、生きている証拠です。
アカリ:なんか今日、いい話しちゃったかも。
ミサキ:そうね。太陽の下で話すのも悪くない。
ワニオ:では、次は月光浴座談会を提案します。
アカリ:夜までやる気!?
ミサキ:(笑)まずはこの陽射しを味わいましょう。

風がまた吹いた。 三人はベンチにもたれ、まぶしそうに目を細める。 それぞれの“恋の正解”を胸の奥に残したまま。





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