恋に夢中だったはずなのに、ふと「あれ、今ちょっと冷めたかも」と感じる瞬間。
それは、派手な喧嘩でも、明確な理由でもなく、ごく日常の中で訪れることが多い。
今回はナナ・ユウト・ミユ・ケンジの4人が、それぞれの「恋が冷めた瞬間」について語り合います。
冷めたあと、どうする?持ち直すことはある? それは悪いこと?──
大人たちのリアルな声をお届けします。
「恋が冷めた」って、どんなとき?
ナナ:恋ってさ、最初はあんなに盛り上がるのに、ふと「あれ、今ちょっと冷めたかも…」って瞬間、あるよね。
ミユ:あるある!しかもその瞬間って、わりとどうでもいいことだったりしない?
ユウト:うん、意外と大きな喧嘩とかじゃなくて、「え、そこで?」って場面で気持ちがスンってなること、あると思う。
ケンジ:まさに。恋って“熱”だからさ。温度が下がったときに、「それでも手を握っていたいか」って問われる気がするね。
印象に残っている「冷めた瞬間」
ナナ:じゃあ、みんなが「冷めた瞬間」ってどんなのだった?
ミユ:私ね、元カレがペットボトルのキャップを、飲み終わってもずーっとテーブルに置いてる人で……。
ユウト:ああ、そういう“生活感”が積もると…
ミユ:そう!キャップだけじゃなくて、脱いだ服もその辺にポイって置くし、なんか“無意識の雑さ”が積み重なって、ある日「あ、もう無理かも」ってなった(笑)
ケンジ:それ、わかるわ〜。俺の場合は、昔付き合ってた子が、どんな時でも電話とかメールでリアクション求めてきてね。「今日もがんばった私えらい」って連絡してきたのはまだよかったんだけど、「どう思う?」って感想まで毎回求められるようになって……そこで急に距離を感じたな。
ナナ:私ね、「あ、今この人、私のこと“当たり前”にしてるな」って思ったとき、ガクッと冷めた。ありがとうが減ったとか、連絡が適当になったとか……。恋ってさ、「感謝」がないと冷えるの早いのよ。
ユウト:僕はね、元彼女の何気ない一言。「なんか、私って変なとこ好きになるよね〜」って。その“変”って、僕のことだったんだよね。たぶん深い意味じゃなかったんだけど、それ以来、会話にどこか壁を感じるようになってしまって。
冷めたとき、どうする?
ユウト:で、その“冷めた”って瞬間が来たとき、みんなはどうする?その場で終わらせる?持ち直す?
ケンジ:俺は話す派。言葉に出して、「最近ちょっと温度差あるよね」って言ってみる。で、そこで話し合えるなら続けるし、そうじゃないならおしまい。
ミユ:私は……言えないで、我慢して我慢して、限界まで来て爆発するタイプ……。でも最近は、もうちょっと“浅いうちに気持ちを伝える”ってのを覚えたかな。
ナナ:私?私はその時の気分で決める(笑)でもね、思い出せるのって、「冷めた瞬間」より「まだ好きだった最後の瞬間」なのよ。
ユウト:あ、それ、すごくわかる。あとから「あのときもう冷めてたな」って気づくこともあるしね。
冷めかけたけど、持ち直したことある?
ミユ:逆にさ、冷めかけたけど「やっぱ好きかも」って持ち直したこと、ある?
ケンジ:あるある。旅行中にケンカして、もう帰ろうかってなったときに、彼女がこっそり買ってたお揃いのキーホルダー見つけたの。それ見て「この人、ちゃんと俺たちのこと考えてたんだな」って思って泣きそうになった(笑)
ナナ:いいな、それ。
ユウト:持ち直すって、ドラマチックなきっかけじゃなくて、「ふとしたやさしさ」とか「目線が合ったときに笑ってくれた」とか、そんな小さなことかもしれない。
ミユ:うん……好きって、冷めることもあるけど、「あ、やっぱりこの人がいいな」って思える瞬間もあるよね。
「冷めること」は、悪いこと?
ナナ:最後に聞くけど、「恋が冷める」って、悪いこと?
ユウト:僕は、自然なことだと思うな。冷めるって“心の再整理”なんじゃないかな。
ケンジ:うん。悪いことじゃない。でも、ちゃんと向き合って“冷めた理由”に気づけたら、その先の恋はもっとよくなると思う。
ミユ:私はちょっと切ないけど、でもそれって、「ちゃんと恋してた証拠」だと思いたい。
ナナ:……いい話になっちゃったじゃん(笑)
「恋が冷める」──その瞬間は、終わりの始まりかもしれないし、気づきの入口かもしれない。
それでも私たちは、また恋をする。
心の温度に気づけるようになった上でもう一度。
