スキンシップが苦手でも、ちゃんと恋はできる──ミカコが語る“心の距離”の育て方

「スキンシップが苦手なんて、変なのかな?」
そう思っていた時期が、私にもあった。
相手のことはちゃんと好きだったのに、触れられるたびにどこか落ち着かなくて。
恋愛って“距離が近いほどいい”と思っていたけど、そうじゃない人もいる。
これは、そんな私が気づいた“無理しない恋の形”の話。

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「手をつなぐのが、なぜか怖かった」──過去の恋愛で気づいたこと

あの人の手は、いつも温かかった。
でも、私はなぜかその温もりに落ち着けなかった。

付き合い始めて3か月。大学を出て初めての恋人。
週末の夜、街を歩くと、自然に手を差し出される。
「寒いね」と笑う彼の声はやさしいのに、
その瞬間、私の心は少しだけ身構えていた。

「嫌いじゃないのに、なんでこんなに距離を取りたくなるんだろう」
そう思いながら、笑って手をつないだ。
でも、心のどこかでは“何かを奪われていく感覚”があった。

デートの帰り、彼は当たり前のように腕を回してくる。
私は自然なふりをしながら、呼吸を整える。
そのあと家に帰ると、少しだけどっと疲れる。
スキンシップって、もっと嬉しいものじゃないの?
私には、それが「愛」よりも「圧」だった。

当時の私は、自分の違和感にちゃんと名前をつけられなかった。
「彼氏ができたんだから、こういうのは普通」
そんな世間の“恋愛マニュアル”に、自分を合わせようとしていた。
でも、あの頃の私が本当に欲しかったのは――
触れられることより、理解されること。

なぜスキンシップが苦手なのか?──心の防御本能

あの頃の私は、「距離をとる自分」が嫌いだった。
彼を困らせているのもわかっていたし、
頭の中では「ちゃんと甘えなきゃ」と思っていた。

でも今ならわかる。
スキンシップが苦手なのは、冷たいからじゃなくて、心が“守り”の体勢に入っているサインなんだ。

誰かに近づくことで、また傷つくかもしれない。
拒まれるかもしれない。
そんな過去の経験が、無意識に“バリア”を作っていた。
つまり、「スキンシップが苦手=愛せない」じゃなくて、
「まだ安心できるほどの信頼が育っていない」だけのこと。

恋愛において大事なのは、触れることよりも、
“触れられても平気だと思える自分”を育てること。
相手に合わせるより、まず自分の心の安全を整えるほうが先だ。

それに、スキンシップが自然にできる瞬間って、
“好きだから”よりも“安心しているから”訪れる気がする。
だから無理に頑張る必要なんてなかったんだよね。

恋の始まりにあるドキドキよりも、
「この人といると落ち着くな」と思える関係を築くこと。
それが、本当の意味での“距離の近さ”なんだと思う。

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スキンシップが苦手でも、愛を伝える方法はある

あの頃の私は、「触れない=愛情が伝わらない」と思い込んでいた。
でも今なら、そうじゃないって胸を張って言える。

たとえば、彼が仕事で落ち込んでいたとき。
私には背中をさする勇気はなかったけど、
代わりに、帰り道で彼の好きなコーヒーを買って渡した。
「これ、温かいやつ。たぶん今のあなたに合うと思う」
そんな小さな気遣いに、彼は笑ってくれた。

手をつながなくても、腕を組まなくても、
思いやりはちゃんと届く。
むしろ言葉や行動の細部にこそ、心の温度がにじむ。

愛情表現は、スキンシップだけじゃない。
「相手を思って動く」ことそのものが愛の形なんだと思う。
目を合わせて「今日もおつかれさま」って言うだけでも、
それは立派なスキンシップの一種だ。

そして何より、“苦手な自分”を責めないこと。
無理に触れ合おうとするより、心の距離を近づける方がずっと大切。
スキンシップは“目的”じゃなくて、“結果”なんだ。
お互いに安心していれば、自然とその瞬間は訪れる。

無理しない恋が、いちばん長続きする

恋愛って、どこかで“理想の形”を追いかけてしまう。
手をつないで、ハグして、キスして……。
雑誌やドラマで見た恋が、正解のように思えていた。

でも、あの恋を終えて気づいた。
“理想の恋”より、“自分が落ち着ける恋”のほうが、ずっと幸せだ。

無理してスキンシップを受け入れても、どこか疲れてしまう。
逆に、相手のペースを無視して距離を取れば、すれ違いが生まれる。
大切なのは、“お互いが心地よくいられる距離感”を見つけること。

たとえば、手をつなぐより一緒に笑える時間を増やすとか。
スキンシップのかわりに「おはよう」「おつかれ」を丁寧に伝えるとか。
そういう積み重ねの中で、信頼が育っていく。

今の私は、あの頃より少しだけ素直に言える。
「スキンシップは苦手だけど、あなたと一緒にいると安心する」
――その一言が言えたとき、恋がようやく自然な形に変わった。

スキンシップを“しなきゃ”じゃなくて、
“したくなる”瞬間を大切にできる恋。
それこそが、ミカコ流の“等身大の愛し方”なんだと思う。

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まとめ──“スキンシップ”より大事なもの

ミカコが昔の恋を話し終えると、アカリはホットコーヒーを両手で包みながら、ぽつりとつぶやいた。

アカリ:「……なんか、ちょっとわかる気がする。
あたしも“好きなら触れなきゃ”って思い込んでたけど、
それって、自分が不安だっただけなのかも」

ミカコ:「そう。安心って、手をつなぐことじゃなくて、
“つながってるって信じられること”なんだと思う。
無理に触れ合わなくても、気持ちがあればちゃんと届くよ。」

アカリ:「うん……なんか胸が軽くなった。
恋って“形”より、“心の温度”なんやね。」

ミカコ:「そういうこと。
焦らなくていい。スキンシップはゴールじゃなくて、
お互いの信頼が積み重なった“結果”なんだから。」

アカリ:「……うわ、それ、めっちゃ名言♡」

ミカコは少し笑って、カップを口に運ぶ。
蒸気の向こうでアカリが笑う姿に、昔の自分を少し重ねた。

――恋に焦る若さもいいけれど、
ゆっくり“心の距離”を育てる恋も悪くない。
それが、ミカコの出した結論だった。

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