後悔し続けることが、一番もったいない。シェークスピアの名言にモノ申す

目次

「後悔しない人生なんて、あるんだろうか。」

編集部:今回の「こいこと。偉人の名言にモノ申す」は、英国の劇作家シェークスピアのこの言葉です。

過ぎてかえらぬ不幸を悔やむのは、
さらに不幸を招く近道だ。
──シェークスピア

なんとも厳しく、それでいて考えさせられる言葉です。

失恋したあと。
大切な人とすれ違ってしまったあと。
「あのとき、違う選択をしていれば」と思った経験は、多くの人にあるでしょう。

過去は変えられない。
それは誰でも分かっています。

それでも人は、変えられない過去だからこそ、何度も心の中でやり直してしまうものです。

一方で、この名言は「後悔すること」そのものを否定しているのでしょうか。

それとも、後悔の中に居続けることへの警鐘なのでしょうか。

今回はこの言葉をきっかけに、後悔と反省の違い、そして過去との向き合い方について、こいこと。ライターたちが語り合います。

この名言、どう思う?

今回の名言について座談会するメンバーたち。

編集部:まずは率直に。この「過ぎた不幸を悔やみ続けると、さらに不幸になる」という言葉、どう感じましたか?

ミカコ:
私はかなり共感する。
後悔って、放っておくとどんどん膨らむのよ。
起きた出来事より、「ああしていれば」「こうしていれば」って考えてる時間のほうが、人を苦しめることもある。

ナナ:
でもさ、そんな簡単に切り替えられなくない?
本気で好きだった人とか、大きな失敗って、何年たっても思い出すことあるじゃん。

リク:
僕も思い出すことはあります。
でも、この名言は「後悔するな」じゃなくて、「後悔し続けるな」って意味なのかなと思いました。

マリ:
私もそう受け取ったわ。
後悔って、人として自然な感情なの。
大切なのは、その後悔から何を学ぶかよね。

ケンジ:
若い頃は無理だったなぁ。
失敗すると、何日も何週間も引きずってた。
「あの一言さえ言わなきゃ」って、何回も頭の中でやり直してたよ。

編集部:
やっぱり皆さん、後悔そのものは経験があるんですね。

ミカコ:
あるわよ。
ただね、過去って考えれば考えるほど、都合よく書き換えちゃうの。
「あのときは他にも選べた」って思うけど、そのときの自分には、その選択しかできなかったことも多いのよ。

ナナ:
あ、それ分かる…。
今の自分だから「あっちが正解だった」って思えるだけなんだよね。

リク:
後悔って、成長した証でもあるんですよね。
あの頃より今の自分のほうが見えているから、「違う選択ができた」って思える。

マリ:
だから私は、後悔する自分を責めなくていいと思うの。
でも、過去の自分を責め続けるのは、今の自分まで苦しめてしまうわ。

後悔と反省は、似ているようで違う。

編集部:ここまで話を聞いていて思ったんですが、「後悔」と「反省」って、似ているようで少し違いますよね。

リク:
僕もそこが一番大きな違いだと思います。
反省って、「次はこうしよう」って未来を向いているんです。
でも後悔は、「あのときこうしていれば」って過去を見続ける感情なんですよね。

ミカコ:
そうそう。
反省には終わりがあるの。
「次は気をつけよう」で一区切りつく。
でも後悔って、答えが出ないから何回でも繰り返せちゃう。

ナナ:
わかる…。
寝る前とか急に思い出すんだよね。
「なんであんなこと言っちゃったんだろう」とか、「あのLINE送らなきゃよかった」とか。

ケンジ:
人ってさ、不思議なくらい失敗だけ覚えてるんだよな。
成功したことより、恥ずかしかったこととか、誰かを傷つけた記憶のほうが何年たっても出てくる。

マリ:
でも、それは真面目に生きてきた証でもあるのよ。
後悔するってことは、「もっと良くしたかった」って気持ちがあったからでしょう?

編集部:
確かに、後悔そのものは悪い感情ではないのかもしれませんね。

マリ:
ええ。
問題なのは、そこから動けなくなること。
後悔は人生の途中で立ち止まる場所であって、住み続ける場所じゃないの。

リク:
シェークスピアが言いたかったのも、そこなのかもしれませんね。
過去を振り返ることじゃなく、過去だけを見続けることが、新しい不幸につながるって。

ミカコ:
だって、過去を見てる間に、今が過去になっていくもの。
今日という一日まで後悔の材料にしたら、本当にもったいないじゃない。

ナナ:
それ刺さるなぁ…。
昨日のことで落ち込んで、今日まで楽しめなかったら、損してるのは結局自分なんだね。

ケンジ:
人生って、振り返るためにあるんじゃなくて、歩くためにあるんだろうな。
振り返るのは必要だけど、前向いて歩かなきゃ景色は変わらねぇ。

「あのとき、こうしていれば」は終わらない。

写真を見て過去を振り返る女性。

編集部:後悔って、不思議なくらい「もしも」の世界を見せてきますよね。

ナナ:
そうそう。
「あの日あのLINE送らなかったら」とか、
「あの人を引き止めてたら」とか。
気づくと、自分の中で何回も人生やり直してる。

ケンジ:
俺もあるよ。
若い頃は「あの仕事を選んでたら」「あの一言を飲み込んでたら」って、何度も考えた。
でも結局、その答えは一生分からないんだよな。

リク:
「もしも」を考えること自体は悪くないと思うんです。
ただ、その世界には都合の悪い未来が存在しないんですよね。

編集部:どういうことですか?

リク:
「あの人と別れなければ幸せだった」って考えるときって、
その後もずっと幸せだった前提で想像してしまう。
でも現実は、別の悩みや別の別れがあったかもしれない。
後悔は、自分に都合のいい未来だけを描いてしまうことがあるんです。

ミカコ:
それよ。
後悔って、現実じゃなくて理想と比べちゃうの。
だからいつまでたっても、「あっちの人生のほうが良かった」って思えてしまう。

マリ:
でもね、私は思うの。
あの頃の自分は、その時持っていた知識や経験で、一生懸命選んだはずなのよ。

ナナ:
確かに…。
今なら違う選択できるけど、当時の自分には無理だったかもしれない。

マリ:
そう。
今の自分が成長したからこそ、「違う選択肢」が見えているだけ。
昔の自分を今の物差しで責め続けるのは、少しかわいそうよ。

ケンジ:
年を重ねると分かるけどさ。
人生って正解探しじゃないんだよ。
選んだ道を正解にしていく作業なんだと思う。

ミカコ:
だから私は、「あのときこうしていれば」より、
「ここからどうする?」って考える時間を増やしたい。

編集部:
過去は変えられない。
でも、その過去をどう意味づけるかは、今日の自分が決められるのかもしれませんね。

この名言を、自分なりに言い換えるなら

編集部:最後に、この言葉をそれぞれ自分なりの言葉で表現するとしたら、どんな一言になりますか?

ミカコ:
「過去は変えられない。でも、未来の使い方は変えられる。」
後悔してもいい。でも、その後悔に今日まで奪われる必要はないのよ。

リク:
「後悔は終点じゃない。次の選択への材料だ。」
失敗した経験があるからこそ、次は少しだけ優しい選択ができるんだと思います。

ナナ:
「泣くのはいい。でも、住み着くのはやめよう。」
落ち込む日はあっていい。でも、そこを自分の居場所にしちゃダメだよね。

マリ:
「あの日の自分も、ちゃんと精一杯生きていた。」
今なら違う選択ができるかもしれない。でも、それは今の自分だから。
昔の自分を許してあげることも、大人になるってことだと思うの。

ケンジ:
「人生は戻れない。でも、遠回りは無駄じゃない。」
あの失敗があったから会えた人もいるし、気づけたこともある。
振り返ると、全部が一本の道につながってるんだよな。

編集部:
シェークスピアの言葉は、「後悔するな」と突き放しているようにも聞こえます。
でも今日の話を通して見えてきたのは、後悔そのものではなく、後悔に縛られ続けることへの警鐘なのかもしれません。

過去は変えられません。
だからこそ、人は何度も振り返ります。

けれど、その経験から何を学び、これからどう歩くかは、自分で選ぶことができます。

昨日を悔やみ続けるより、昨日のおかげで今日の自分がいると思えたとき、後悔は少しだけ意味を変える。

こいこと。はこれからも、偉人の言葉をそのまま受け入れるのではなく、今を生きる私たちの視点で語り直していきます。

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