学校の人間関係に疲れたあなたへ|友達に合わせすぎてしんどいときの対処法

学校の人間関係について座談会をする5人。

「学校の人間関係に疲れる」

そう感じても、学校ではなかなか口に出せない。

友達はいる。クラスでも普通に話す。いじめられているわけでもない。

それなのに、家に帰るとどっと疲れる。

そんな学生は、意外と少なくないのかもしれません。

この日、こいこと。編集部にやってきたのは、少し前まで高校生だったハルキ、アカリ、シュウの10代トリオ。

三人と雑談をしていたユキノが、ふと思い出したように問いかけました。

ユキノ:ねえ。三人って高校生の頃、学校の人間関係に疲れることなかった?

アカリ:あったあった。全然あった

ハルキ:俺もあるなあ

シュウ:私は人より少なかったと思う。でも、ゼロではない

ユキノ:やっぱりあるんだ

アカリ:ていうか学校って、普通に人間関係むずくない?

ハルキ:毎日同じ人と会うからな

アカリ:そう! 昨日まで普通だったのに、今日なんか空気違うとかあるじゃん

ユキノ:ああ……あったねえ

アカリ:でしょ? 「え、アタシなんかした?」って一日考えるやつ

シュウ:大抵、何もしてない

アカリ:それな

ハルキ:俺は嫌われたくなくて、けっこう誰にでも合わせてたかも

ユキノ:ハルキ、そういうところありそう

ハルキ:なんすか、それ

ユキノ:褒めてる褒めてる

シュウ:たぶん褒めてない

そこへ、編集部の奥からワニオがのそのそと歩いてきました。

ワニオ:学校という場所は、なかなか大胆な施設ですよね

アカリ:急に何?

ワニオ:30人ほどの人間を同じ箱に入れて、毎日仲良くしてくださいと言っています

ハルキ:箱って言うなよ

ワニオ:ワニなら事故です

アカリ:知らんし

ユキノ:でも……ちょっと分かるかも

ワニオ:ですから、学校の人間関係に疲れる人が弱いとは限りません。そもそも学校が、人間関係に疲れやすい環境なのではないでしょうか

シュウ:珍しく、かなりまとも

ワニオ:珍しくは余計です

友達に合わせすぎて疲れる。

グループの空気を読むのがしんどい。

一人になるのが怖くて、無理に笑ってしまう。

学校の人間関係に疲れたとき、どうすれば少し楽になれるのでしょうか。

今回は、少し前まで高校生だった青春トリオとユキノ、そして人間関係を外側から観察するワニオが、学生の人間関係について本音で話します。

目次

学校の人間関係に疲れるのはなぜ?毎日同じ人と過ごす環境は意外としんどい

毎日同じメンバーに会うのに疲れた女子高生。

ユキノ:まず聞きたいんだけど、学校の人間関係って何が一番疲れた?

アカリ:毎日会うこと

ユキノ:早いね、答えが

アカリ:だってマジでそれじゃない? ちょっと気まずくなっても、次の日また会うんだよ

ハルキ:分かる。ケンカした翌日の朝とか最悪だよな

シュウ:教室に入る前から相手がいるか確認する

アカリ:シュウもやってんじゃん

シュウ:私は危険区域を確認していただけ

ハルキ:学校を戦場みたいに言うなよ

ユキノ:でも大人になると、合わない人とは少し距離を取れることも増えるんだよね

アカリ:そうなの?

ユキノ:もちろん仕事だと無理なこともあるけど。でも学生の頃より、自分で人間関係を選べる範囲は広がったかな

ハルキ:学校ってクラス決められますもんね

シュウ:席も決められる

アカリ:班も決められる

ハルキ:体育のペアも決められる

アカリ:あれ怖っ

ユキノ:急に思い出した?

アカリ:「二人組作って」が一番怖い先生のセリフ説ある

シュウ:ホラー映画なら音楽が止まる場面

ワニオ:人間は集団生活を学ぶために学校へ行き、二人組を作るだけで生命の危機を感じるのですね

ハルキ:生命の危機までは感じてない

ワニオ:顔はかなり危機でしたよ

アカリ:ワニオ、高校行ってないじゃん

ワニオ:観察です

シュウ:便利な言葉だな

ユキノ:でもね、学校の人間関係に疲れる理由って、ここにある気がする

ハルキ:逃げにくいってことですか?

ユキノ:うん。自分で選んでいない人間関係の中で、毎日うまくやることを求められる。これって思っている以上に大変だよ

アカリ:しかも一日長いしね

シュウ:朝から夕方まで。同じ教室。同じメンバー

ワニオ:水槽でも相性の悪い魚は分けることがあります

アカリ:また人間を飼育する側から見てる

ワニオ:しかし人間は「クラスメイトなんだから仲良くしなさい」と言います。魚より要求が厳しいです

ユキノ:ふふ。でも、それはちょっと大事かも

ハルキ:仲良くできないと、自分が悪い気がするんですよね

ユキノ:そう。だけど、30人も40人もいれば、合わない人がいるのは普通だよ

シュウ:全員と仲良くできる方が特殊だと思う

アカリ:確かに。アタシ、全員と親友になれって言われたら学校辞めるわ

ハルキ:極端だな

アカリ:でもさ、学校にいると「みんなと仲良くできる人がいい人」みたいに思わない?

ユキノ:思うよね。でも、人間関係に疲れているときまで無理に誰かと仲良くする必要はないんじゃないかな

ワニオ:合わない人と距離を取るのは敗北ではありません。靴擦れしているのに「靴と仲良くします」と歩き続ける人はいませんから

アカリ:例え変だけど分かる

シュウ:今日のワニ、調子いい

ワニオ:いつもです

学校の人間関係に疲れるのは、コミュニケーションが苦手だからとは限りません。

毎日同じ人と長い時間を過ごし、簡単には距離を取れない。学校は、それだけでも人間関係の疲れがたまりやすい環境です。

「自分は人付き合いが下手なのかも」と責める前に、まずは疲れている自分に気づくこと。

では、その疲れをさらに大きくしてしまう「友達に合わせすぎる」という問題について、もう少し話してみましょう。

体育の時間2人1組を作るのに戸惑う生徒。

友達に合わせすぎて疲れる|嫌われたくない気持ちが自分を苦しくする

ユキノ:ハルキはさっき、誰にでも合わせてたって言ってたよね

ハルキ:はい。今考えると、けっこうやってましたね

アカリ:ハルキ、そういうタイプだったよね

ハルキ:なんか……嫌われるのが嫌だったんだよ

シュウ:みんな嫌だと思う

ハルキ:いや、そうなんだけど。俺はちょっと気にしすぎてたっていうか

ユキノ:例えば?

ハルキ:本当は帰りたいのに遊びに行ったり。興味ない話でもずっと聞いたり

アカリ:あー

ハルキ:あと、誰かの悪口言ってるときに笑ったり

シュウ:それはよくない

ハルキ:分かってるよ

アカリ:シュウ、判決早いって

ハルキ:でもその場で「俺はそう思わない」って言う勇気もなかったんだよな

ユキノ:うん。そういうことってあると思うよ

ハルキ:で、家帰ってから自己嫌悪する

アカリ:分かる

ハルキ:え、アカリも?

アカリ:するよ。アタシをなんだと思ってんの

シュウ:自己肯定感で動く永久機関

アカリ:そんな強くねーわ

ユキノ:アカリって明るいし、人間関係で悩まなそうに見えるもんね

アカリ:めっちゃ気にするよ。グループで一人だけテンション違ったら、「今日ちょっと静かじゃない?」とか言われるじゃん

ハルキ:あるな

アカリ:だから別に楽しくなくても笑ったりするし

ユキノ:疲れない?

アカリ:疲れる

シュウ:即答

アカリ:でもさ。学校で「今日、人と喋る気分じゃないんで」ってできなくない?

ハルキ:次の日、絶対なんか言われる

アカリ:「アカリ怒ってた?」とか「なんかあった?」とか

ユキノ:心配してくれてる場合もあるんだけどね

アカリ:それも分かってる。だから余計むずいの

ワニオ:人間は普段明るい人が静かになると、故障を疑うのですね

アカリ:家電じゃねーよ

ワニオ:「昨日まで正常に笑っていました」と

ハルキ:メーカーに問い合わせるみたいに言うな

ワニオ:しかし、毎日同じテンションを要求されるのは大変ですね。ワニでも日によって動きたくないです

シュウ:ワニオは大体動きたくなさそう

ワニオ:安定しています

ユキノ:ふふ。でも、人に合わせすぎて疲れる子って、たぶん自分の気持ちより相手の反応を先に考えちゃうんだよね

ハルキ:ああ……それはあるかも

ユキノ:これを言ったら嫌われるかな。断ったら感じ悪いかな。静かにしてたら心配されるかなって

アカリ:頭の中ずっと忙しいやつ

シュウ:相手の機嫌を予測し続けてる

ワニオ:まだ起きていない人間関係の事故を、24時間予報している状態ですね

ハルキ:それ疲れるな

ワニオ:しかも天気予報より当たりません

アカリ:確かに。「絶対嫌われた」って思っても普通だったりする

ユキノ:そうなんだよね。相手がどう思うかを考えることは大切。でも、全部を先回りしなくてもいいと思う

ハルキ:でも、急に合わせるのやめるのも怖くないですか?

ユキノ:急に全部やめなくていいよ

ハルキ:あ、そうなんだ

ユキノ:例えば、行きたくない誘いを一回だけ断ってみる。疲れてる日は少し静かに過ごす。笑えない話では無理に笑わない

シュウ:小さくやめる

ユキノ:そう。友達に合わせすぎて疲れるなら、少しずつ「合わせない時間」を作っていいんだよ

アカリ:それで離れてく友達は?

ユキノ:寂しいけど……ずっと無理して笑わないと続かない関係なら、どこかで苦しくなると思う

ハルキ:耳が痛いな

ワニオ:自分を消して友達を維持すると、友達は残りますが本人がいなくなります

アカリ:……ワニオ、それ結構怖いこと言ってない?

ワニオ:はい

シュウ:認めた

ユキノ:でも、大事なことかもね

学校の友達に合わせすぎて疲れるのは、あなたがわがままだからではありません。

嫌われたくない。空気を悪くしたくない。友達を傷つけたくない。

そんな気持ちが強いほど、自分の本音を後回しにしてしまうことがあります。

すべての誘いに付き合わなくてもいい。毎日明るく振る舞わなくてもいい。

人間関係に疲れたときは、ほんの少しだけ「合わせない」を選んでみる。それだけでも、学校で過ごす時間が楽になることがあります。

周囲に合わせて笑っているが本心ではない男子高校生。

学校で一人になるのが怖い|「ぼっちに見られたくない」が人間関係を疲れさせる

アカリ:一人になりたくない

ハルキ:ああ……

シュウ:あるね

アカリ:別に一人が嫌いなわけじゃないんだよ

アカリ:家なら普通に一人でいられるし

ハルキ:学校の一人は違うんだよな

ユキノ:「一人でいること」より、「一人だと思われること」が怖い?

アカリ:それ!

アカリ:昼休みに一人とかさ。「あの子、友達いないのかな」って思われそうじゃん

シュウ:実際は、みんなそこまで見てないけどね

ハルキ:頭では分かるんだけどな

アカリ:そう。自分が一人のときだけ、全校生徒がアタシを見てる気がする

ワニオ:人類は一人になると、突然自分を校内放送だと思い始めます

ハルキ:どういう意味だよ

ワニオ:「現在、アカリさんが一人で昼食を食べています」と全校へ流れている気分です

アカリ:やめて! 想像したら最悪(笑)

シュウ:でも実際は放送されてない

ワニオ:はい。誰もマイクを持っていません

ユキノ:ふふ。これ、学生の頃はなかなか気づけないんだよね

ハルキ:ユキノさんも一人になるの怖かった?

ユキノ:怖かったよ。教室移動で一緒に行く人がいないだけで、ちょっと焦ったりしてた

アカリ:えー、意外

ユキノ:大人っぽく見せてるだけ

シュウ:自分で言った

ユキノ:でも今振り返ると、誰が一人で廊下を歩いてたかなんて全然覚えてないんだよね

ハルキ:……確かに

アカリ:アタシも覚えてない

シュウ:自分のことしか覚えてないでしょ

アカリ:言い方

ユキノ:みんな、自分がどう見られてるかで結構忙しいんだよ

ワニオ:人間は全員、自分主演の青春ドラマを撮影しています

ハルキ:またドラマの話?

ワニオ:ですから、他人のドラマの背景にいる人まで細かく確認していません

シュウ:ああ。それは分かりやすいかも

アカリ:アタシが一人でいても、他の子からしたら背景?

ワニオ:かなり高確率で

アカリ:ちょっと失礼だけど安心する(笑)

ユキノ:学校で一人になるのが怖くて、無理な友達関係を続けてる子もいると思う

ハルキ:嫌なグループでも抜けられないとか

シュウ:一人よりマシって思っちゃうんだよね

アカリ:それはあるなあ

ユキノ:でも、一人でいる時間と、孤独で苦しんでいることは同じじゃない

ハルキ:どう違うんですか?

ユキノ:一人で静かに過ごして、少し楽になれるなら、それは休んでる時間かもしれない

シュウ:人間関係から休憩してるだけ

ユキノ:そう。ずっと誰かと一緒にいなくてもいいんだよ

ワニオ:スマートフォンも充電中は誰とも会話しません

アカリ:通知は来るけどね

ワニオ:無視できます

ハルキ:強いな(笑)

ユキノ:もし学校の人間関係に疲れているなら、休み時間を一人で過ごしてみる。図書室に行く。少し離れた場所でお昼を食べる

ユキノ:そんな小さな逃げ道を持っておくのもいいと思うよ

アカリ:逃げ道って言葉、なんかいいね

シュウ:逃げるって悪いことみたいに言われるけど、ずっと同じ場所にいる必要もないし

ワニオ:ワニも暑ければ水へ入ります

ハルキ:それはただの生態だろ

ワニオ:人間だけが「ここで耐えることに意味がある」と考えすぎなのかもしれません

ユキノ:……うん。それはあるかもしれないね

学校で一人になるのが怖いと感じるのは、決して珍しいことではありません。

しかし、周りの人はあなたが思っているほど「誰が一人でいるか」を見ていないこともあります。

人間関係に疲れた日は、一人になる時間を作ってもいい。

それは友達がいないということではなく、少しだけ自分を休ませている時間なのかもしれません。

昼休みひとりで弁当を食べる男子高校生。

クラスや友達グループの空気に疲れたら|無理に全員と仲良くしなくていい

シュウ:私、学校で一番面倒だったのはグループの空気かも

アカリ:分かるー

ハルキ:女子のグループってやっぱ大変なの?

シュウ:その聞き方すると女子全員に怒られるよ

ハルキ:え、もう?

アカリ:開始三秒で失言(笑)

ユキノ:男子にもグループの人間関係はあるでしょ?

ハルキ:まあ、あるけど

ハルキ:でも俺ら、昨日ケンカしてても次の日サッカーしてたりしたからな

シュウ:それはハルキの周りが単純だっただけじゃない?

ハルキ:否定できない

アカリ:女子はさ、なんか空気で分かるときあるんだよ

ユキノ:空気?

アカリ:うん。いつものグループLINEで自分の発言だけ反応薄いとか

シュウ:昨日まで使ってた絵文字がないとか

アカリ:そう!

ハルキ:そこまで見るの?

アカリ:見るんじゃない。見えちゃうの

シュウ:気にし始めるとね

ユキノ:それで「嫌われたかも」って考えちゃう?

アカリ:考える

アカリ:で、前日の会話を脳内再放送する

ハルキ:大変だな……

ワニオ:人類は絵文字が一つ減ると、友情の残高を確認します

シュウ:友情の残高って何

ワニオ:「昨日までハートが二個ありました。今日はゼロです」と

アカリ:やめて、リアルだから(笑)

ハルキ:俺なら気づかないな

シュウ:ハルキは句点がなくても気づかなそう

ハルキ:句点で何が分かるんだよ

アカリ:そういうとこだぞ

ユキノ:でも、グループの空気をずっと読んでる状態って疲れるよね

シュウ:疲れる

シュウ:誰と誰が今ちょっと微妙とか。誰の話題は出さない方がいいとか

アカリ:席替えより複雑

ワニオ:学校には時間割がありますが、人間関係の時間割は配られません

ハルキ:急にどうした?

ワニオ:一時間目は仲良し。二時間目は少し気まずい。昼休みに派閥が変わります

アカリ:そんなクラス嫌だ(笑)

ワニオ:しかし、人間は説明書なしで対応しています。疲れて当然です

ユキノ:うん。特に空気を読むのが得意な子ほど、疲れやすいことはあると思う

ハルキ:得意なのに疲れるんですか?

ユキノ:得意だから気づいちゃうんだよ

アカリ:あー、それ分かる

ユキノ:誰かが不機嫌。会話が少し止まった。いつもと雰囲気が違う。そういう小さな変化を拾い続けるからね

シュウ:知らなくていいことまで分かる

ワニオ:高性能なレーダーは、遠くの嵐まで見つけます

アカリ:お、なんか普通にいい例え

ワニオ:しかし傘は一つしかありません

アカリ:あ、ワニオだった

ハルキ:安心した(笑)

ユキノ:だからね。クラスや友達グループの空気に疲れたときは、全部の空気を自分が整えなくていいって思ってほしいな

アカリ:でも誰か機嫌悪いと気にならない?

ユキノ:気になるよ。でも、その人の機嫌はその人のものだから

シュウ:自分が原因とは限らないしね

ユキノ:そう。家で嫌なことがあったのかもしれない。眠いだけかもしれない。単純にお腹が痛いのかもしれない

ハルキ:なのに「俺なんかした?」って考える

アカリ:めっちゃやる

ワニオ:隣の人が曇っているたびに、自分を気象庁だと思わなくていいのです

シュウ:また天気に戻った

ワニオ:他人の天候まで管理すると忙しいです

ユキノ:うん。心配なら一度「大丈夫?」って聞いてみる。それで相手が何も言わないなら、少し離れてもいい

アカリ:ずっとご機嫌取りしなくていい?

ユキノ:しなくていいよ

アカリ:ユキノさん、今の高校生のアタシに言ってほしかった

シュウ:今も結構やってるけどね

アカリ:

ハルキ:やってるな

アカリ:ちょっと待って。今日そういう回?

ワニオ:アカリ観察報告会ではありません

アカリ:なら見るな(笑)

クラスや友達グループの空気を読むことは、人間関係を円滑にするために役立つこともあります。

しかし、誰かの機嫌が悪いたびに「自分のせいかも」と考え、グループ全体の雰囲気まで背負っていたら、学校の人間関係に疲れてしまうのも当然です。

友達の機嫌をすべて直す必要はありません。クラス全員と仲良くする必要もありません。

学校で人間関係に疲れたときは、「これは本当に自分の問題なのかな」と一度だけ考えてみる。

案外、自分が背負わなくていい空気まで抱えていることがあります。

不機嫌そうな友達の変化に敏感に気付いて心配するギャル風女子高生。

学校の人間関係に疲れたときの対処法|明日から少しだけ楽になるために

ハルキ:でも結局さ

ハルキ:人間関係に疲れてても、明日また学校あるんだよな

アカリ:急に現実

シュウ:でも本当にそう

ハルキ:「無理しなくていいよ」って言われても、朝になったら制服着て学校行くじゃん

ユキノ:うん

ハルキ:で、教室入ったら同じメンバーがいる

アカリ:昨日の続き、普通に始まるんだよね

ユキノ:そうだね。だから今日は「全部解決しよう」じゃなくて、少しだけ楽になる方法を考えてみようか

シュウ:全部解決は無理だしね

アカリ:シュウ、そういうとこ現実的

シュウ:人間関係なんて、アップデートしたら不具合ゼロになるものじゃないから

ワニオ:人間関係ver.2.0ですね

ハルキ:乗るなよ

ワニオ:なお既知の不具合として、「既読が気になる」「三人組で歩くと一人余る」などがあります

アカリ:後者やめろ。古代から直ってないバグじゃん

ユキノ:ふふ。じゃあまず一つ目。学校の中に逃げ場所を作っておくこと

ハルキ:逃げ場所?

ユキノ:図書室でもいいし、保健室でもいい。話せる先生がいるなら、その先生のところでもいい

アカリ:ずっと教室にいなくていいってこと?

ユキノ:学校のルールはあるけど、休み時間まで無理して苦手な人の隣にいる必要はないでしょ?

シュウ:私はよく階段の端にいた

ハルキ:暗くない?

シュウ:静かだった

アカリ:シュウらしすぎる

ユキノ:二つ目は、学校以外の人間関係を持っておくこと

ハルキ:部活とか?

ユキノ:部活でも、習い事でも、昔からの友達でもいいよ。家族でもいい

ユキノ:学校の人間関係だけが自分の世界になると、そこで何かあったときに全部が壊れたように感じやすいから

アカリ:あー……

アカリ:高校の頃って、クラスが世界の全部みたいに感じるときあった

ハルキ:あるな

シュウ:卒業すると、びっくりするくらい会わない人もいるけどね

アカリ:それ言う?(笑)

シュウ:事実

ワニオ:人類は卒業式で「ずっと友達」と言い、三年後に名字を忘れることがあります

ハルキ:悲しいこと言うなよ

ワニオ:悲しいでしょうか

ワニオ:そのとき仲が良かったことまで、嘘になるわけではありません

アカリ:……あ

シュウ:それは確かに

ユキノ:うん。ずっと続く関係だけが、本物の友達じゃないからね

ハルキ:なんか今日のワニオ、たまに急所狙ってくるな

ワニオ:ワニなので

アカリ:そこワニ関係ある?

ユキノ:そして三つ目。これはすごく大事

ユキノ:本当に苦しいときは、一人で何とかしようとしないこと

アカリ:……うん

ユキノ:人間関係で少し疲れたなら、一人で休むのもいい。でも、学校に行くのが怖いとか、朝になるとつらいとか、ずっと気持ちが沈んでいるなら話は別

シュウ:それは誰かに言った方がいい

ユキノ:家族、先生、スクールカウンセラー。話しやすい大人でいい

ハルキ:でも言いにくいんだよな

ユキノ:そうだよね

ハルキ:「こんなことで悩んでるの?」って思われそうで

ユキノ:じゃあ、「人間関係で悩んでます」って上手に説明しなくてもいいよ

アカリ:何て言えばいい?

ユキノ:「最近、学校に行くと疲れる」でもいい。「ちょっと話を聞いてほしい」でもいい

シュウ:説明はあとからでいい

ユキノ:うん。自分でも何がつらいのか分からないことってあるからね

ワニオ:人間は助けを求めるとき、プレゼン資料を完成させようとします

ハルキ:プレゼン?

ワニオ:原因、経緯、今後の展望。すべて整理してから相談しようとします

アカリ:あー……いるかも

ワニオ:しかし、溺れている途中で議事録を作る必要はありません

シュウ:例えはすごいけど、その通り

ユキノ:「つらい」だけでも、話していいんだよ

ハルキ:そっか

アカリ:なんかさ

アカリ:高校生のときって、もっと早く誰かに言えばよかったこと、結構あるかも

シュウ:今だから分かるけどね

ユキノ:だから、今学校の人間関係に疲れてこの記事を読んでる子には、少しだけ先に伝えておきたいかな

ユキノ:明日から急に強くならなくていいし、クラス全員とうまくやらなくてもいい

ユキノ:まずは、自分が少し楽に過ごせる場所や時間を一つ作ってみて

ワニオ:人類は学校へ通っていますが、学校になる必要はありません

ハルキ:……どういう意味?

ワニオ:全員を受け入れ、毎日開いていなくてもいいということです

アカリ:また変なこと言ってる

シュウ:でも今日は、それでいい気がする

学校の人間関係に疲れたとき、すべてを一度に解決する必要はありません。

一人で過ごす時間を作る。教室以外の居場所を見つける。学校の外にも目を向ける。

そして、本当に苦しいときは誰かに「少し話を聞いてほしい」と伝える。

明日を完璧な一日にしなくても大丈夫です。今日より少しだけ疲れない一日にできれば、それで十分なのかもしれません。

図書室でゆっくりひとりの時間を作る女子高生。

学校の人間関係に疲れているあなたへ|今いる場所が世界のすべてではない

学校から外へ向かって歩く女子高生。今いる場所が世界の全てではないことを表現。

アカリ:なんか今日、高校生の頃のアタシに聞かせたい話ばっかだった

ハルキ:俺も

シュウ:ハルキは特に聞いた方がよかったね

ハルキ:なんで俺だけなんだよ

アカリ:誰にでも合わせて、帰って一人で疲れてたんでしょ?

ハルキ:まあ……そうだけど

シュウ:燃費悪い人間関係

ハルキ:車みたいに言うな

ユキノ:でも、三人とも今だから言えることも多いんじゃない?

アカリ:ある

アカリ:高校生の頃って、学校で嫌なことあると世界全部終わったみたいに感じてた

ハルキ:分かる。クラスで気まずいだけで、朝からずっと憂うつだった

シュウ:私はそこまでじゃなかったけど

アカリ:出た、強い女

シュウ:でも、学校の外に出たら全然違う人がいるって、もっと早く知っててもよかったとは思う

ユキノ:大学に入って変わった?

シュウ:変わった

シュウ:高校で合わなかった人と仲良くできなかったからって、人間関係が苦手なわけじゃなかった

ハルキ:ああ、それはあるな

アカリ:場所変わったら普通に仲良くなれる人いるもんね

ワニオ:人類は一つの水槽で泳ぎにくいと、自分は泳げない生き物だと思うことがあります

ハルキ:また水槽

ワニオ:しかし、水が合っていないだけかもしれません

アカリ:……それ、今しんどい子に伝えたいかも

ユキノ:うん

ユキノ:今のクラスでうまくいかない。友達グループに疲れた。学校にいると自分らしくいられない

ユキノ:そんなとき、「自分は人間関係が下手なんだ」って決めなくていいよ

シュウ:合わない場所はある

ハルキ:合う人も、まだ会ってないだけかもしれないしな

アカリ:そうそう!

アカリ:今いるクラスの三十人くらいで、人生の人間関係全部決めなくていいって

ワニオ:人類は十代で出会った三十人に、世界代表を任せすぎです

ハルキ:世界代表(笑)

シュウ:確かにサンプル少ないね

ユキノ:ふふ。そういうことかも

ユキノ:学校の人間関係に疲れているなら、少し休んでいい。距離を取っていい。誰かに話してもいい

ユキノ:今いる場所だけで、自分がどんな人間なのかを決めなくていいんだよ

アカリ:うん

ハルキ:高校生の俺に言っても、多分すぐには信じなかっただろうけどな

シュウ:それでも言ってほしかったんでしょ

ハルキ:……まあな

ワニオ:では過去のハルキさんへ伝えておきます

ハルキ:届くの?

ワニオ:届きません

アカリ:即答(笑)

ワニオ:ですから、今読んでいる人へ伝えます

ワニオ:あなたが疲れている場所は、世界のすべてではありません

シュウ:最後だけ真面目

ワニオ:たまにあります

ユキノ:たまになんだ(笑)

学校は、毎日の大部分を過ごす場所です。

だからこそ、そこでの人間関係が苦しくなると、世界のすべてが苦しくなったように感じることがあります。

でも、クラスも、グループも、今の人間関係も、あなたの世界のすべてではありません。

今いる場所でうまくいかないからといって、あなたがどこへ行ってもうまくやれない訳ではありません。

少し休んで、少し離れて。

まだ出会っていない人たちがいることを、どうか忘れないでください。

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