昼休みの編集部。
リクがスマホを見ながら、少し考え込んでいた。
ミユ:リクくん、さっきから難しい顔してない?
リク:ああ、ちょっと気になる相談を見つけまして。
ナナ:恋愛相談?
リク:はい。「彼女のことは好きだけど、尊敬できる部分がない気がする。このまま付き合っていていいのか分からない」という男性の悩みです。
ミユ:尊敬かぁ……。
ミユが少し首をかしげる。
ミユ:そもそも恋人って、尊敬できないとダメなの?
ミサキ:私は無理。
ミユ:早い。
ミサキ:だって、好きな相手でしょう? 「この人のこういうところ、いいな」って思えるものが何もない状態で、私は付き合い続けられない。
ソウタ:俺、そこまで考えて付き合ったことないかも。
ナナ:まあ、ソウタは「尊敬できる人を探そう」と思って恋するタイプじゃなさそう(笑)。
ソウタ:うん。一緒にいて楽しいとか、優しいとかで好きになると思う。
ミユ:でも、それも尊敬なのかな?
リク:そこが今回のポイントかもしれません。
リク:「尊敬できる彼女」と聞くと、仕事ができる、頭がいい、何かに打ち込んでいる、といった分かりやすい長所を想像しがちです。
リク:でも、人に優しいとか、約束を守るとか、素直に謝れるとか。そういう部分も、その人を尊敬する理由になりますよね。
ナナ:逆に、「尊敬できない」にもいろいろありそう。
ナナ:単に彼女に分かりやすい長所が見つからないのと、「この人の考え方はちょっと無理だな」って感じてるのでは、全然違うよね。
ミサキ:もっと言えば、彼女を尊敬できないんじゃなくて、すでに彼女を見下し始めてる場合もある。
ミユ:うわ、それはちょっと嫌だな。
ソウタ:でも、自分では気づいてないこともありそう。
リク:そうですね。だから「彼女を尊敬できないから別れるべき」と、すぐ結論を出す必要はないと思います。
リク:まずは、自分が彼女の何を「尊敬できない」と感じているのかを整理してみた方がよさそうです。
ミユ:じゃあ今日はそこからだね。
ミユ:彼女のことは好き。でも、なぜか尊敬できない。
ミユ:そんなとき、どう考えたらいいのか話してみよう。
今回は、彼女を尊敬できないと感じる理由や、恋人に尊敬は必要なのか、関係を続けるか迷ったときに考えたいことについて、こいこと。編集部で話し合います。


彼女を尊敬できないと感じるのはなぜ?よくある4つの理由

ミユ:じゃあ、「彼女を尊敬できない」って、具体的にはどういうときに感じるんだろう?
リク:人によって違いますが、大きく分けるといくつか考えられますね。
ナナ:まずは「尊敬できない」の中身を見てみようか。
1.考え方や行動に幼さを感じる
リク:例えば、何か問題が起きるとすぐ人のせいにする。約束を守らない。嫌なことからいつも逃げてしまう。
リク:そういう姿を何度も見ているうちに、彼女を尊敬できなくなることはあると思います。
ミユ:好きな人だからこそ、「そこはちゃんとしてほしい」って思うのかな。
ナナ:あるだろうね。恋人って近くで見るから、いいところだけじゃなくて、その人が問題にどう向き合うかも見えてくるし。
ミサキ:ただ、「自分と違う考え方=幼い」と決めつけるのはダメよ。
ミサキ:本当に彼女に問題があるのか。それとも、自分の価値観から外れているだけなのか。そこは分けて考えた方がいい。
2.仕事や勉強への姿勢に魅力を感じない
ソウタ:これは「もっと頑張ってほしい」みたいなこと?
リク:そうですね。自分は仕事や勉強を頑張っているのに、彼女は何に対してもやる気がないように見える。それで尊敬できなくなる人もいるでしょう。
ミユ:でも、仕事ができる人じゃないと尊敬できないっていうのも違う気がする。
ナナ:私もそう思う。
ナナ:仕事を人生の中心に置く人もいれば、家族とか趣味とか、別のものを大切にする人もいるからね。
ソウタ:俺、仕事できなくても料理めちゃくちゃ上手かったら「すげー」ってなるけど。
ミサキ:あなたの尊敬、わりと簡単に獲得できるわね。
ソウタ:美味しいもの作れるの、普通にすごくない?
ミユ:それはちょっと分かる(笑)。
リク:大事なのは、彼女が自分と同じものを頑張っているかではなく、自分とは違う価値観も含めて、その生き方を認められるかかもしれません。
3.他人への態度を見て尊敬できなくなった
ナナ:私はこれ、結構大きいと思う。
ミユ:店員さんに偉そうとか?
ナナ:そうそう。友達の悪口ばかり言うとか、自分より立場が弱い人にだけ強く出るとか。
ミサキ:これは単なる「好みの違い」で済ませにくいわね。
リク:付き合い始めは自分への優しさを中心に見ていても、時間が経つと他人への接し方も見えてきます。
ソウタ:自分には優しいけど、他の人にはめっちゃ感じ悪いとかだと、ちょっと嫌だな。
ナナ:その態度が、いつか自分に向く可能性だってあるしね。
リク:人への態度や誠実さなど、自分が恋人に大切にしてほしい価値観と大きくズレている場合は、今後の関係を考えるうえでも無視しにくい部分だと思います。
4.付き合いが長くなり、彼女の欠点ばかり見えている
ミユ:これは彼女が変わったわけじゃないパターン?
リク:ありますね。
リク:付き合い始めは「優しい」「一緒にいると楽しい」と思っていたのに、それが当たり前になって、欠点ばかり気になるようになる。
ナナ:毎日見てると、いいところって風景になっちゃうんだよね。
ソウタ:風景?
ナナ:いつもそこにあるから、わざわざ意識しなくなるってこと。
ソウタ:ああ。冷蔵庫みたいな。
ミユ:彼女を冷蔵庫にしないで(笑)。
ソウタ:いや、毎日ありがたいのに普段そんなに感謝しないじゃん。
ミサキ:例えはひどいけど、言いたいことは分からなくもないわ。
リク:だから、「彼女には尊敬できるところがない」と結論を出す前に、一度考えてみてもいいと思います。
リク:本当に彼女に尊敬できる部分がないのか。それとも、近くにいることに慣れて、自分が見なくなっているのか。
ミユ:でもさ、ここまで聞いてると、そもそも「尊敬」って何なのか分からなくなってきた。
ソウタ:俺も。
ミユ:じゃあ次、それ考えようよ。
ミユ:恋人って、本当に尊敬できないとダメなのかな?
彼女を尊敬できないとダメ?恋人に必要な「尊敬」とは

ミユ:私はさ、恋人に「尊敬できるところは?」って聞かれても、すぐ答えられない気がする。
ソウタ:俺も。「優しい」とか「一緒にいると楽しい」じゃダメなの?
ミサキ:別にダメじゃないわよ。
ソウタ:あれ。ミサキ、最初は「尊敬できない人とは無理」って言ってなかった?
ミサキ:言ったわ。でも私が言ってる尊敬って、「仕事ができてすごい」とか「私より頭がいい」とか、そういう話だけじゃないもの。
ナナ:そこなんだよね。
ナナ:「尊敬できる恋人」って聞くと、何か特別な能力を持ってないといけないように感じるけど、もっと普通のところにあっていいと思う。
リク:例えば、人に優しくできる。約束を守る。間違えたときに謝れる。誰かが困っていたら手を貸せる。
リク:そういう部分を「この人のこういうところはいいな」と思えるなら、それも十分に尊敬ではないでしょうか。
ミユ:なるほど。それなら一気に分かりやすくなった。
ソウタ:じゃあ俺が「料理できる人すごい」って思うのも間違ってなかった。
ミサキ:そこにそんなに自信持たなくていいわよ。
ソウタ:でも尊敬でしょ?
ナナ:はいはい、尊敬です(笑)。
彼女のすべてを尊敬する必要はない
リク:それと、恋人だからといって、相手のすべてを尊敬する必要もないと思います。
ミユ:欠点があってもいいってこと?
リク:もちろんです。自分より苦手なこともあれば、「そこはもう少し頑張ってほしいな」と思う部分だってあるでしょう。
ナナ:お互い様だよね。自分だって恋人から見たら、尊敬できないところの一つや二つあるかもしれないし。
ミサキ:完璧な人を探してるなら、恋人探しじゃなくて品評会になっちゃうわ。
ミユ:確かに(笑)。
リク:大切なのは、欠点があるかどうかではなく、それでも一人の人間として相手を認められるかだと思います。
ソウタ:「ここは俺より苦手だな」と思っても、別に下に見る必要はないもんな。
ナナ:そう。それ、かなり大事。
「尊敬できない」と「見下している」は違う
ナナ:むしろ私が気になるのは、「尊敬できるところがない」より、その先なんだよね。
ミユ:その先?
ナナ:「彼女って本当にダメだな」「俺の方がまともだな」って思い始めてる状態。
ミサキ:それはもう、尊敬できるかどうかより深刻ね。
リク:彼女の意見を最初から軽く扱う。失敗すると「やっぱり」と思う。人前で馬鹿にする。
リク:そうなっているなら、二人の対等な関係が崩れ始めている可能性があります。
ミユ:好きではあるのに、見下すことってあるのかな。
ミサキ:あるでしょうね。でも、私はその状態で長く付き合うのは難しいと思う。
ミサキ:だって、恋人は部下でも生徒でもないもの。
ソウタ:彼女からしても、ずっと「俺の方が正しい」みたいな態度でいられたら嫌だよな。
ナナ:そういうこと。
リク:だから「彼女を尊敬できない」と悩んだときは、尊敬できるポイントを無理に探すより、まず確認したいことがあります。
リク:今でも彼女を対等な一人の人間として大切にできているか。
ミユ:そっちの方が重要なんだ。
リク:僕はそう思います。
ナナ:じゃあ次は、そこも含めて考えようか。
ナナ:実際に「彼女を尊敬できない」と感じているなら、別れるって決める前に何を考えればいいのか。
彼女を尊敬できないとき、別れる前に考えたい3つのこと

ミユ:じゃあ、「やっぱり彼女を尊敬できない」って感じてる場合はどうする?
ミユ:それだけで別れるのは早いんだよね?
リク:僕は、一度立ち止まって考えてみてもいいと思います。
ミサキ:ただし、「好きだから」で違和感に蓋をするのもなしね。
ナナ:その間くらいだね。まずは自分が何に引っかかってるのか整理してみよう。
1.なぜ彼女を尊敬できないのか具体的にする
リク:まず、「尊敬できない」で終わらせないことです。
リク:仕事への姿勢なのか、人への態度なのか、約束を守らないことなのか。それとも、単に自分とは価値観が違うだけなのか。
ソウタ:理由によって全然違うもんね。
ナナ:そう。「趣味が合わない」と「平気で嘘をつく」じゃ、同じ違和感でも重さが違う。
ミサキ:自分が恋人に何を大切にしてほしいのかも見えてくるわよ。
リク:尊敬できない理由が、自分にとって譲れない価値観に関わるものなのかを考えてみましょう。
2.彼女の長所をもう一度フラットに見る
ミユ:これはさっきの「いいところが風景になってる」問題だね。
ソウタ:冷蔵庫。
ミユ:もう冷蔵庫は忘れて(笑)。
ナナ:付き合った頃は好きだったところが、今は当たり前になってることもあるからね。
リク:優しさ、明るさ、一緒にいると落ち着くこと、自分にはない考え方を持っていること。
リク:分かりやすい能力だけではなく、もう一度彼女自身をフラットに見てみる価値はあると思います。
ミサキ:ただし、無理やり探さなくていい。
ミユ:そこ大事なんだ。
ミサキ:「恋人なんだから尊敬しなきゃ」って、存在しない長所をひねり出したって仕方ないでしょう。
ミサキ:一度ちゃんと見直して、それでも受け入れられないなら、その感覚も無視しなくていいわ。
3.これからも彼女と対等に付き合えるか考える
ナナ:私は結局、ここかな。
ナナ:尊敬できないところがあったとしても、それでも彼女の意見を聞けるか。大切にできるか。
ソウタ:ケンカしたときも「どうせこいつには分からない」ってならないか、とか?
ナナ:そうそう。
リク:逆に、何を言われても内心では馬鹿にしてしまう。彼女の考えを最初から信用できない。
リク:そこまで来ているなら、今後も対等な関係を続けるのは難しくなっているかもしれません。
ミサキ:好きだから付き合う。それはもちろん大事。
ミサキ:でも長く付き合うなら、相手を一人の人間として大切にできるかも同じくらい大事よ。
ミユ:じゃあ、「尊敬できるところを何個見つけられるか」みたいな話じゃないんだね。
リク:そうですね。
リク:彼女を採点するのではなく、「自分はこの人とこれからも対等な二人でいられるだろうか」と考えてみる。
ナナ:その答えの方が、付き合い続けるか考える材料になると思うよ。
まとめ|彼女を尊敬できないなら「対等でいられるか」を考えよう

ミユ:最初は「恋人なら尊敬できないとダメなの?」って思ったけど、尊敬の意味を難しく考えすぎなくてもいいんだね。
ソウタ:うん。仕事ができるとか、何か特技があるとかだけじゃないし。
ソウタ:優しいとか、ちゃんと謝れるとか、ご飯作るの上手いとか。
ミサキ:最後まで料理を入れてくるのね。
ソウタ:大事だから。
ナナ:でも、そういうことだよね。「この人のここ、いいな」って思える部分があれば、それも立派な尊敬だと思う。
リク:彼女のすべてを尊敬する必要もありません。
リク:苦手なことも欠点もある。それはお互い様です。
ミユ:ただ、「尊敬できない」の中身はちゃんと考えた方がいい。
ナナ:そうだね。
ナナ:単に自分と価値観が違うだけなのか。それとも、嘘をつく、人を馬鹿にする、約束を何度も破るみたいに、自分にとって大切な部分で受け入れられなくなっているのか。
ミサキ:そして一番気をつけたいのは、彼女を見下し始めているとき。
ミサキ:「俺の方がまとも」「どうせ彼女には分からない」なんて思いながら付き合うのは、彼女に対しても失礼でしょう?
ソウタ:自分も楽しくなさそうだしね。
リク:もし彼女を尊敬できないと感じたら、一度理由を具体的にしてみる。
リク:そして彼女のいい部分も改めて見たうえで、これからも一人の人間として彼女を大切にできるかを考えてみてください。
ミユ:尊敬ポイントを採点するんじゃなくて、対等でいられるかを見る。
ナナ:うん。それでいいと思う。
リク:「尊敬できる彼女か」を採点するより、「この人とこれからも対等な二人でいられるか」を考えた方が、自分の気持ちに近い答えが見つかるのかもしれません。
彼女に尊敬できない部分があるからといって、それだけで別れる必要はありません。
けれど、相手への敬意まで失ってしまった状態を、「まだ好きだから」と放置する必要もありません。
好きでいることと、相手を大切に扱えること。
長く付き合っていくなら、その両方がある関係なのか、一度考えてみてもいいのではないでしょうか。




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