編集部の会議室に、久しぶりにあの札が置かれた。
「脈なし審議委員会」
世間では「もう脈なしだよ」と言われがちな恋愛の行動。
でも、それは本当に脈なしなのでしょうか。
返信が遅い。
向こうから連絡してこない。
恋愛相談をされる。
そんな“脈なし認定”されがちな行動を、こいこと。のライターたちが本音で審議します。
恋愛経験豊富な姉御肌のナナ、現実派のミカコ、大人の視点で見守るマリ、恋愛一直線のアカリ。
そして今回は、人間観察が趣味のワニオも特別審査員として参加。
判定は「脈なし度」で発表。
一般論だけでは片付けられない、恋愛のリアルを語ります。


脈なし審議委員会、開廷します

マリ:それでは、久しぶりに審議委員会を始めましょう。
アカリ:久々だー!
ナナ:この札、まだ残ってたんだ。
ミカコ:捨てずに保管してたのね。
ワニオ:恋愛の裁判所ですね。証拠品はLINEの既読と曖昧な笑顔でしょうか。
アカリ:ワニオ、いきなり怖いこと言うじゃん。
マリ:今回のテーマは、脈なし審議委員会です。
マリ:一般的に「これは脈なし」と言われる行動を、本当にそうなのか一つずつ判断していきます。
ナナ:いいね。
ナナ:すぐ脈なしって決めつけるのも、もったいない時あるから。
ミカコ:でも逆もあるわよ。
ミカコ:脈なしなのに、希望的観測で粘りすぎる人もいる。
アカリ:うっ。
ナナ:刺さったな。
アカリ:だって、好きだったらちょっと希望持ちたいじゃん!
ワニオ:恋愛中の人間は、砂漠に落ちているペットボトルのキャップをオアシスと呼ぶことがありますからね。
ミカコ:言い方は変だけど、分かる。
マリ:だからこそ、今日は冷たく切るだけではなく、可能性があるケースも見ていきましょう。
マリ:判定は脈なし度で出します。
アカリ:何%以上だったら危険?
ミカコ:70%を超えたら、かなり厳しめじゃない?
ナナ:50%くらいなら、まだ様子見かな。
ワニオ:10%でも油断は禁物です。恋愛は天気予報より外れます。
マリ:では最初の審議に入りましょう。
マリ:まずは定番です。
マリ:LINEの返信が遅い。
審議① LINEの返信が遅い

マリ:では最初の議題です。
マリ:「LINEの返信が遅い相手は脈なしなのか?」
アカリ:うわー、これは気になる!
ナナ:相談でも一番多いかもね。
ミカコ:まず結論から言うと、それだけでは判断できないわ。
アカリ:え?でも好きならすぐ返したくならない?
ナナ:若い頃は私もそう思ってた。
ナナ:でも仕事してると、本当に返信できない日って普通にあるんだよね。
ミカコ:返信が遅いことより、返信の中身を見るかな。
ミカコ:遅くても会話を続けようとしてくれる人はいるし。
アカリ:あー、それは分かるかも。
ワニオ:返信速度は宅配便みたいなものです。
ワニオ:遅れて届いても、中身がしっかり入っていれば嬉しいですよね。
ワニオ:逆に即日届いても空箱なら意味がありません。
ナナ:今日は調子いいじゃん。
アカリ:確かに「おはよう」「うん」「了解」だけが秒速で返ってきても嬉しくないかも。
ミカコ:あと、あなた以外にも返信が遅い人なのかも重要。
ミカコ:誰にでも遅い人なら性格。
ミカコ:あなたにだけ遅いなら、少し気になる。
マリ:返信速度だけを切り取ると誤解しやすいですよね。
マリ:会った時の態度や、約束をしてくれるかなども合わせて見たいところね。
アカリ:じゃあ判定いきますか!
ナナ:私は脈なし度30%。
ミカコ:35%。
ワニオ:25%ですね。
マリ:私も30%くらいかな。
アカリ:えー!もっと高いと思ってた!
マリ:審議結果。
脈なし度:30%
返信が遅いだけでは脈なしとは言えません。返信の内容や会う時の態度など、全体を見て判断しましょう。
審議② 向こうから連絡してこない

マリ:じゃあ次の議題ね。
マリ:「向こうから連絡してこない人は脈なしなのか?」
アカリ:これ気になるー!
アカリ:いつも自分から送ってると、不安になるんだよね。
ナナ:分かる。
ナナ:「私から送らなかったら終わるのかな」って考えちゃう。
ミカコ:でも、それだけじゃ脈なしとは言えないわ。
ミカコ:世の中、本当に連絡が苦手な人っているから。
アカリ:えー。でも好きなら頑張るでしょ?
ミカコ:頑張る人もいる。
ミカコ:でも、「返信はするけど自分から話題は作れない」タイプも結構いるのよ。
ワニオ:連絡を始める人と、返す人は別の生き物ですね。
ワニオ:焚き火でいうと、火を起こす人と薪をくべる人みたいなものです。
ナナ:今日は例えが分かりやすいな。
アカリ:でも、毎回こっちからって疲れちゃうよ。
マリ:それはそうだね。
マリ:恋愛って、どちらかだけが頑張り続けると苦しくなっちゃうから。
マリ:一度だけ、自分から連絡するのを少し休んでみるのも一つの方法かもしれないね。
ミカコ:その反応を見るのは大事。
ミカコ:何週間も音沙汰なしなら、少し厳しい判断になる。
ナナ:でも数日くらいなら全然分からないよ。
アカリ:よかったぁ。
マリ:じゃあ判定いこうか。
ナナ:脈なし度45%。
ミカコ:私は50%かな。
ワニオ:40%ですね。
アカリ:私は35%!まだ信じたい!
マリ:私は45%かな。
マリ:審議結果。
脈なし度:43%
自分から連絡してこないだけで脈なしとは言えません。ただ、長期間こちらからしか連絡していない状態が続くなら、一度立ち止まって相手の反応を見ることも大切です。
審議③ デートに誘うと毎回予定が合わない

マリ:じゃあ次のお題ね。
マリ:「デートに誘うと毎回予定が合わない。」
アカリ:あー……これ一番へこむやつ。
ナナ:返信が遅いより、私はこっちの方が気になるかな。
ミカコ:私も。
ミカコ:なぜなら、会う意思があるかどうかが見えるから。
アカリ:でも、本当に忙しい人もいるじゃん?
ナナ:もちろんいるよ。
ナナ:でもね。
ナナ:本当に会いたい人には「この日は?」って代案を出すんだよ。
アカリ:あっ。
ミカコ:そこなのよ。
ミカコ:「その日は無理、ごめん。」だけで終わるのか。
ミカコ:「来週ならどう?」まであるのか。
ミカコ:この差は結構大きい。
ワニオ:レストランも満席なら別の日を案内しますからね。
ワニオ:「今日は満席です。」だけで終わるお店は、もう営業終了かもしれません。
ナナ:今日は切れ味あるなぁ。
アカリ:でも一回くらいなら気にしなくていいよね?
マリ:一回なら全然あると思うよ。
マリ:仕事だったり、家の用事だったり、本当に予定が合わないこともあるしね。
マリ:でも、それが何度も続いて、しかも相手から別日の提案がないなら、一度立ち止まってもいいかもしれない。
アカリ:たしかに……。
ナナ:期待するより、相手の行動を見た方が楽だよ。
ミカコ:言葉より予定表は正直だからね。
ワニオ:カレンダーは嘘をつきません。
アカリ:ワニオ、それ恋愛名言集に載りそう。
マリ:じゃあ判定いこうか。
ナナ:70%。
ミカコ:私は75%。
アカリ:60%かなぁ……まだ信じたい。
ワニオ:65%です。
マリ:私は70%かな。
マリ:審議結果。
脈なし度:68%
予定が合わないこと自体は脈なしではありません。ただし、何度誘っても代案が出ない場合は、恋愛対象として優先順位が低い可能性があります。見るべきなのは「断られたこと」ではなく、「その後の行動」です。
審議④ 恋愛相談をされる

マリ:じゃあ次はこれ。
マリ:「好きな人から恋愛相談をされる。」
アカリ:いやーーー!
アカリ:これ一番聞きたくないかも!
ナナ:これは昔から議論になるやつだね。
ミカコ:私は厳しめ。
ミカコ:相談相手と恋愛対象は別だから。
アカリ:えー!
アカリ:でも信頼してるから相談するってことじゃない?
ナナ:信頼はしてると思う。
ナナ:でも、その信頼が恋愛かどうかは別問題なんだよね。
ワニオ:美容師さんに髪を任せるのと、結婚したいは違いますからね。
アカリ:それは違う!
ミカコ:でも言いたいことは分かる。
ミカコ:安心できる相手だから相談してる可能性は高い。
ミカコ:ただ、その安心が恋愛感情とは限らないのよ。
マリ:でもね。
マリ:私は完全な脈なしとも思わないかな。
マリ:相談してるうちに距離が縮まることもあるし。
マリ:最初は友達だった人と付き合うことも珍しくないからね。
ナナ:たしかに。
ナナ:今この瞬間は恋愛対象じゃなくても、未来まで決まるわけじゃない。
アカリ:よかったー!
ミカコ:でも「恋愛相談されてるから脈あり!」は危険よ。
ミカコ:そこだけは勘違いしない方がいい。
ワニオ:恋愛相談は、恋愛のスタート地点にもなりますし、完全な友達認定にもなります。
ワニオ:分かれ道ですね。
マリ:じゃあ判定いこうか。
ナナ:60%。
ミカコ:70%。
アカリ:40%!まだ希望ある!
ワニオ:55%ですね。
マリ:私は50%かな。
マリ:審議結果。
脈なし度:55%
恋愛相談をされるのは信頼されている証拠です。ただし、その信頼が恋愛感情とは限りません。今の関係だけで判断せず、その後の距離の縮まり方や相手の行動も合わせて見ていくことが大切です。
審議⑤ 「いい人だよね」と言われる

マリ:じゃあ最後の審議ね。
マリ:「いい人だよね。」
アカリ:あーーー!
アカリ:恋愛で一番怖い言葉かも!
ナナ:昔から「いい人止まり」なんて言葉もあるしね。
ミカコ:私は正直、これは厳しめに見るかな。
アカリ:えー!
ミカコ:もちろん褒め言葉ではあるのよ。
ミカコ:でも恋愛対象として見てるなら、「優しい」とか「一緒にいて楽しい」とか、もう一歩踏み込んだ言葉になることが多い。
ナナ:私も少し分かる。
ナナ:「いい人」は人柄の評価であって、恋愛感情とは別なんだよね。
ワニオ:料理で例えると「栄養がありますね。」と言われている状態でしょうか。
アカリ:え?
ワニオ:褒めています。
ワニオ:でも「また食べたい」とは少し違います。
ナナ:その例えはうまい。
アカリ:でもさ!
アカリ:「いい人」から好きになることだってあるじゃん!
マリ:あるある。
マリ:だから私は、この一言だけで諦める必要はないと思うの。
マリ:ただ、「いい人だよね」で何か月も関係が変わらないなら、恋愛としては少し動きが欲しいかな。
ミカコ:そう。
ミカコ:言葉じゃなく、その後に誘われるか、会いたいと言われるか。
ミカコ:そこを見るべきね。
アカリ:じゃあ「いい人」だけで落ち込まなくてもいいんだ!
ワニオ:はい。
ワニオ:恋愛は通知ではありません。
ワニオ:一つの表示だけで結果は決まりませんからね。
アカリ:今日はワニオが全部持っていくなぁ。
マリ:じゃあ最後の判定ね。
ナナ:65%。
ミカコ:75%。
アカリ:45%!
ワニオ:60%です。
マリ:私は60%かな。
マリ:審議結果。
脈なし度:61%
「いい人だね」は褒め言葉です。ただし、それだけでは恋愛対象かどうかは分かりません。その後に相手から会いたい、もっと話したいという行動があるかどうかまで見て判断しましょう。
マリ:じゃあ今日の審議をまとめようか。
まとめ|脈なしサインは「一つ」で決めない

マリ:今日はいろんな「脈なしサイン」を審議してきたね。
アカリ:思ったより「即アウト!」っていうの少なかった。
ナナ:そうなんだよね。
ナナ:恋愛って、一つの行動だけじゃ分からないことが本当に多い。
ミカコ:逆に言えば、一つの行動だけで「絶対脈あり!」とも言えない。
ミカコ:恋愛は点じゃなくて線で見るものだから。
ワニオ:映画も予告編だけでは結末は分かりませんからね。
ワニオ:恋愛も、一場面だけを切り取ると勘違いしやすいものです。
アカリ:ワニオ今日ずっといいこと言ってない?
ナナ:審議委員会と相性いいんだろうね。
マリ:もちろん、本当に脈なしのケースもあると思う。
マリ:でも、今日話したように「返信が遅い」「恋愛相談をされる」「いい人と言われる」だけで決めつけるのは早いことも多いよ。
ミカコ:見るべきなのは、その後の行動。
ミカコ:会おうとしてくれるのか。
ミカコ:話を続けようとしてくれるのか。
ミカコ:ちゃんと時間を使ってくれるのか。
ナナ:恋愛って結局そこなんだよね。
アカリ:今日ちょっと安心したかも。
アカリ:諦めるのが早すぎる時もあるんだね。
マリ:うん。
マリ:期待しすぎるのも苦しいけど、諦めすぎるのももったいない。
マリ:だから、一つのサインだけじゃなくて、その人全体を見てあげてほしいな。
ワニオ:恋愛は通知ではなく、連載ですね。
ワニオ:一話だけ読んで最終回を決めるのは少し早いかもしれません。
ナナ:それ、今日一番好きかも。
ミカコ:悔しいけど締めにぴったりね。
アカリ:じゃあ次の審議委員会も楽しみにしててね!
こうして、久しぶりに開かれた「脈なし審議委員会」は閉廷した。



