新しい友達、新しい音、新しい「やってみたい」。いつもの三人にひとり増えた夕方

編集部でギターを弾くハルキとツムギ。

初めての合コンから、数日後。

こいこと。編集部に、ギターケースを背負ったハルキがやってきた。

ハルキ:おつかれさまでーす。

返事はまばら。

いつもの編集部だった。

ハルキは空いているスペースにギターケースを置き、スマートフォンを見る。

待ち合わせまでは、あと五分。

今日ここへ来たのは、記事の打ち合わせでも、恋愛相談でもない。

合コンで偶然再会したツムギと、一緒にギターを弾くためだった。

あの日。

初めて参加した合コンで、ハルキはツムギがアコースティックギターを弾くことを知った。

そこから話が弾み、二人は連絡先を交換。

何度かメッセージをやり取りするうちに、自然と「今度一緒に弾いてみよう」という話になった。

ハルキにとって、合コンでできたのは彼女でも、恋の予感でもなく。

ギター友だった。

ハルキ:……合コンって、こういうこともあるんだな。

一人でつぶやいて、ギターケースを開ける。

もっとも。

今日のハルキには、ほんの少しだけ余裕があった。

前回ツムギは、ギターについて「Fコードがまだ苦手」と話していた。

ハルキ自身も、ギターを始めた頃はFコードで苦戦した覚えがある。

別に腕前を競うつもりはない。

ただ、もしツムギが困っていたら。

ちょっとくらい教えられることもあるかもしれない。

そんなことを考えていると、編集部のドアが開いた。

ツムギ:こんにちは。

ハルキ:あ、ツムギさん。

ツムギもギターケースを背負っていた。

ツムギ:お待たせしました。

ハルキ:全然。俺も今来たところです。

ツムギはハルキのギターを見る。

ツムギ:それ、ハルキくんのですか?

ハルキ:そうです。ツムギさんのも見ていいですか?

ツムギ:もちろんです。

二人は床にギターケースを並べた。

合コンで会った男女というより。

新しい遊び道具を持ち寄った友達みたいだった。

編集部で練習の準備をするハルキとツムギ。
目次

「Fコード苦手」って言ってましたよね?

二人はそれぞれギターをケースから出した。

ハルキ:ツムギさん、普段どんなの弾くんですか?

ツムギ:いろいろです。

ハルキ:いろいろって一番分かんないやつ(笑)

ツムギ:その日の気分で変わるので。

ハルキ:ああ、それは分かる。

ハルキは軽くチューニングを済ませると、いくつかコードを鳴らした。

ハルキ:こんな感じで適当に弾きます?

ツムギ:はい。

ハルキ:そういえばツムギさん、Fコード苦手って言ってましたよね。

ツムギ:苦手です。

ハルキ:俺も最初めちゃくちゃ苦戦しました。

ツムギ:難しいですよね。

ハルキ:人差し指で全部押さえるの、意味分かんなかったですもん。

ツムギ:分かります。

そんな話をしながら、まずはハルキが弾いてみる。

普段よく弾いている曲を少し。

別に披露するつもりではなかったけれど、人に見られていると少しだけ丁寧になる。

弾き終えると、ツムギが小さく拍手した。

ツムギ:上手ですね。

ハルキ:いやいや。全然ですよ。

そう言いつつ、ちょっと嬉しい。

ハルキ:ツムギさんも何か弾いてくださいよ。

ツムギ:何がいいですか?

ハルキ:何でも。いつも弾いてるやつとか。

ツムギ:じゃあ、適当に。

ツムギはギターを構える。

軽く弦を鳴らす。

チューニングを確認して。

弾き始めた。

ハルキ:……。

数秒で分かった。

普通に上手い。

というより。

かなり上手い。

コードを追っているだけではない。

指の動きが滑らかで、音もきれいに揃っている。

途中から指弾きに変わっても、まったく危なっかしさがない。

ハルキは黙って聴いていた。

やがてツムギが弾き終える。

ツムギ:こんな感じです。

ハルキ:……。

ツムギ:ハルキくん?

ハルキ:ちょっと待ってください。

ツムギ:はい。

ハルキ:ツムギさん。

ツムギ:はい。

ハルキ:Fコード苦手って言ってましたよね?

ツムギ:苦手です。

ハルキ:……普通に弾いてましたけど。

ツムギ:弾けないわけではないです。

ハルキ:え。

ツムギ:もっときれいに鳴らしたいんです。

ハルキ:ああ……。

ハルキはようやく理解した。

ハルキ:その「苦手」、俺が想像してた苦手と違います(笑)

ツムギ:そうなんですか?

ハルキ:俺、ちょっと教えられるかもとか思ってました。

ツムギ:教えてください。

ハルキ:いや、今のでだいぶ自信なくなりました(笑)

ツムギが笑う。

ハルキもつられて笑った。

ハルキ:何年くらいやってるんですか?

ツムギ:高校生の頃からです。

ハルキ:そんなに?

ツムギ:はい。

ハルキ:それ、合コンのとき言ってくださいよ。

ツムギ:聞かれなかったので。

ハルキ:確かに聞いてない(笑)

合コンの日。

「ギターが好き」という共通点を見つけて、ちょっと嬉しくなったハルキ。

まさかその相手が、自分よりずっと弾けるとは思っていなかった。

でも不思議と悔しくはない。

むしろ、ちょっと面白くなってきた。

ツムギのギターの腕前に驚くハルキ。

ツムギは、ハマると長い

ハルキ:高校の頃からやってるって言ってましたけど、何きっかけで始めたんですか?

ツムギ:動画です。

ハルキ:動画?

ツムギ:高校一年のとき、ネットでたまたまライブ映像を見たんです。

ハルキ:好きなバンド?

ツムギ:いえ。そのとき初めて見ました。

ハルキ:へえ。誰だったんですか?

ツムギ:分からないです。

ハルキ:分からない?

ツムギ:名前も覚えてなくて。有名な人たちではなかったと思います。

ツムギ:たまたま流れてきただけなので。

ハルキ:それなのに覚えてるんだ。

ツムギ:映像は覚えてます。

ハルキ:そんなに良かった?

ツムギは少し考えた。

ツムギ:上手く説明できないんですけど。

ツムギ:すごく楽しそうだったんです。

ツムギ:お客さんも楽しそうで、演奏してる人たちも楽しそうで。

ツムギ:見てたら、自分もあそこに立ってみたいと思いました。

ハルキ:それでギター?

ツムギ:はい。

ハルキ:すぐ始めたんですか?

ツムギ:その週に買いました。

ハルキ:早っ(笑)

ツムギ:欲しくなったので。

ハルキ:その決断力すごいな。

ツムギ:そうですか?

ハルキ:俺だったら、とりあえず初心者向けギターとか検索して、一週間くらい悩んでます。

ツムギ:私も調べましたよ。

ハルキ:ちゃんと調べるんだ。

ツムギ:買うことは決めてから調べました。

ハルキ:順番が違う(笑)

ツムギが少し笑った。

ハルキ:それからずっと?

ツムギ:ずっとです。

ハルキ:途中で飽きたりしなかった?

ツムギ:しなかったですね。

ハルキ:高校の頃、結構練習してたんですか?

ツムギ:したと思います。

ハルキ:一日何時間くらい?

ツムギ:分からないです。

ハルキ:覚えてない?

ツムギ:時間を決めてなかったので。

ハルキ:じゃあ、気が向いたときに弾く感じ?

ツムギ:弾けるまでです。

ハルキ:……何が?

ツムギ:そのとき練習してるところが。

ハルキ:弾けるまでやめないってこと?

ツムギ:はい。

ハルキ:それ一番すごいやつじゃん(笑)

ツムギ:そうですか?

ハルキ:俺、弾けないと普通に休憩しますよ。

ツムギ:私も休憩はします。

ハルキ:あ、するんだ。

ツムギ:それで、また弾きます。

ハルキ:結局戻ってくるんだ(笑)

ツムギは当たり前のようにうなずいた。

ツムギ:気になるんです。

ハルキ:弾けないところが?

ツムギ:はい。

ツムギ:できないままにしておくと、ずっと気になるので。

ハルキ:ツムギさんって、意外と負けず嫌い?

ツムギ:どうなんでしょう。

ハルキ:そこも分かんないんだ(笑)

ツムギ:人に勝ちたいとは、あまり思わないです。

ツムギ:でも、自分ができないままなのは嫌かもしれません。

ハルキ:あー。なんか分かった。

ツムギ:何がですか?

ハルキ:ツムギさん、一回ハマったら長いタイプなんですね。

ツムギ:そうかもしれません。

ハルキ:他にもあるんですか? そういうの。

ツムギ:ありますよ。

ハルキ:何?

ツムギ:今は内緒です。

ハルキ:なんで(笑)

ツムギ:なんとなくです。

ハルキ:ツムギさん、たまに意味分かんないですよね。

ツムギ:よく言われます。

そこへ、編集部の奥から声が飛んできた。

ケンジ:さっきからいい音するな。

二人が振り返る。

飲み物を片手に、ケンジが立っていた。

ハルキ:ケンジさん、いたんですか。

ケンジ:いたよ。ずっと。

ハルキ:全然気づかなかった。

ケンジ:集中しすぎだろ(笑)

ケンジはツムギのギターを見る。

ケンジ:ツムギが弾いてたの?

ツムギ:はい。

ケンジ:へえ。上手いじゃん。

ツムギ:ありがとうございます。

ハルキ:ですよね?

ケンジ:なんでお前が得意げなんだよ。

ハルキ:いや、俺もびっくりしたんですよ。

ケンジ:ハルキも弾いたの?

ハルキ:弾きました。

ケンジ:そっか。

ハルキ:……俺の感想は?

ケンジ:聞いてなかった。

ハルキ:ひどい(笑)

ツムギが横で笑っている。

ケンジ:まあ、楽しそうで何より。

それだけ言うと、ケンジはまた編集部の奥へ戻っていった。

ハルキ:……よし。

ツムギ:はい。

ハルキ:さっき弾いてたやつ、教えてください。

ツムギ:もちろんです。

気づけば、教えるつもりでいたハルキが。

すっかり教わる側になっていた。

ギターを始めたきっかけを語るツムギ。

教えるつもりが、教わる側になりました

ハルキ:ここ、もう一回お願いします。

ツムギ:ここですか?

ハルキ:そう。さっき何気なくやってたやつ。

ツムギがゆっくり指を動かす。

ツムギ:こうです。

ハルキ:あー、そこそう動くのか。

ハルキも真似してみる。

一度失敗。

もう一度。

ハルキ:……できた。

ツムギ:できましたね。

ハルキ:なんか悔しいな(笑)

ツムギ:何がですか?

ハルキ:今日、俺がちょっと教える側だと思って来たんですよ。

ツムギ:教えてくれていいですよ。

ハルキ:まだ言う(笑)

ツムギ:私が知らないこと、ハルキくんも知ってると思うので。

ハルキ:じゃあ俺にもまだ出番あるな。

ツムギ:あります。

ハルキ:よかった(笑)

今度は二人で同じコード進行を弾いてみる。

最初は少しずれた。

ハルキ:あ、ごめん。

ツムギ:もう一回やりましょう。

もう一度。

今度は合った。

ハルキ:お。

ツムギ:合いました。

ハルキ:もう一回。

また弾く。

今度はさっきより長く続いた。

どちらからともなく止めて、二人で笑う。

ハルキ:一人で弾くのと全然違いますね。

ツムギ:違いますね。

ハルキ:ツムギさん、誰かと合わせたことあるんですか?

ツムギ:ほとんどないです。

ハルキ:じゃあ結構新鮮?

ツムギ:はい。

ツムギはギターを抱えたまま、少し考える。

ツムギ:人前でも弾いてみたくなりました。

ハルキ:え、もう?

ツムギ:はい。

ハルキ:今、初めて人と合わせてみたところですよね(笑)

ツムギ:楽しかったので。

ハルキ:アクティブだなあ。

ツムギ:最近、欲張りになりたいんです。

ハルキ:欲張り?

ツムギ:はい。

ツムギ:やってみたいと思ったことは、できるだけやってみようかなって。

ハルキ:ああ。

ハルキ:ミサキさんの影響?

ツムギ:かなりあります。

ハルキ:弟子っぽくなってきた(笑)

ツムギ:嬉しいです。

ハルキ:褒めたつもりじゃないんだけどな(笑)

ツムギは気にせず、またギターを鳴らした。

ツムギ:でも、人前で弾くなら何がいいんでしょう。

ハルキ:弾き語りとか?

ツムギ:それもやってみたいです。

ハルキ:誰かとやるのもありだし。

ツムギ:それもやってみたいです。

ハルキ:ほんとに欲張りだな(笑)

そのとき、編集部のドアが開いた。

アカリ:おつかれー。

シュウ:おつかれ。

ハルキが顔を上げる。

ハルキ:お、ちょうどいいところに。

アカリ:何が?

ツムギ:こんにちは。

アカリ:あ、ツムギちゃん。

シュウ:ほんとだ。

アカリは二人の前に置かれたギターを見る。

アカリ:何してんの?

ハルキ:ギター友の活動。

アカリ:何それ(笑)

シュウ:合コンでできたやつ?

ハルキ:そう、それ。

アカリ:ちゃんと続いてたんだ。

ハルキ:まだ一回目だよ(笑)

ツムギ:今日が初活動です。

シュウ:もう活動って呼んでる。

四人の間に笑いが広がった。

やってみたいことが、またひとつ増えた

アカリ:で、どっちが上手いの?

ハルキ:いきなりそこ聞く?

シュウ:私もちょっと気になる。

ハルキ:ツムギさん。

アカリ:即答じゃん(笑)

ツムギ:ハルキくんも上手ですよ。

ハルキ:そのフォローが余計つらいんですよ。

ツムギ:フォローじゃないです。

シュウ:ツムギさんってそんなに弾けるんだ。

ツムギ:長くやってるだけです。

ハルキ:またそれ。

アカリ:何?

ハルキ:この人、自己評価がおかしいんだよ。

ツムギ:そうですか?

ハルキ:合コンで「Fコード苦手です」とか言ってたから、俺、普通に教える気でいたんだよ。

アカリ:うわ、恥ずかし(笑)

ハルキ:うるさい。

シュウ:で、実際は?

ハルキ:俺が教わってる。

アカリ:だっさ(笑)

ハルキ:だからうるさいって。

アカリとシュウが笑う。

ツムギもつられて笑っていた。

アカリ:ちょっと弾いてよ。

ツムギ:いいですよ。

ツムギはギターを構えると、さっきハルキと合わせていたフレーズを軽く弾いた。

アカリ:……え。

シュウ:普通にすごい。

ハルキ:だろ?

アカリ:だからなんでハルキが自慢げなの(笑)

ハルキ:さっきケンジさんにも同じこと言われた。

ツムギ:二回目です。

ハルキ:数えなくていいです。

ツムギはもう一度、軽く弦を鳴らした。

ツムギ:さっき、ハルキくんと話してたんです。

アカリ:何を?

ツムギ:いつか人前でも演奏してみたいなって。

シュウ:いいじゃん。

アカリ:ツムギちゃんなら普通にできそう。

ツムギ:一人でもいいですし、誰かとやるのも楽しそうです。

ハルキ:あ。

ハルキがアカリを見る。

アカリ:何。

ハルキ:アカリ、歌うの好きじゃん。

アカリ:……だから?

ハルキ:ボーカルやる?

アカリ:なんでそうなるの(笑)

ハルキ:俺とツムギさんギターで。

アカリ:もうメンバーに入ってんじゃん。

ハルキ:シュウもいるし。

シュウ:私?

アカリ:シュウ何やるの?

ハルキ:タンバリン。

シュウ:いいよ。

ハルキ:いいの!?

シュウ:楽しそうじゃん。

アカリ:じゃあ私もタンバリンがいい。

ハルキ:ボーカルいなくなるだろ(笑)

ツムギ:私、歌ってみましょうか。

ハルキ:ツムギさんまで乗ってきた。

アカリ:歌えるの?

ツムギ:分かりません。

アカリ:分かんないの(笑)

ツムギ:ちゃんと歌ったことないので。

シュウ:じゃあやってみればいいじゃん。

ツムギ:そうですね。

ハルキ:軽いなあ(笑)

ツムギ:やってみたいことが増えるのは、いいことだと思います。

アカリ:欲張りだね。

ツムギ:はい。

ツムギ:今は、それでいいかなって思ってます。

誰が何をやるのか。

そもそも本当に人前で演奏するのか。

何ひとつ決まっていない。

ハルキ:じゃ、とりあえずタンバリン二人確保ということで。

アカリ:勝手に確保すんな(笑)

シュウ:私はやるよ。

アカリ:やるんかい。

また笑い声が上がる。

合コンで偶然できた一人のギター友。

その友達が、いつの間にかいつもの三人の輪の中で笑っていた。

アカリとシュウが合流して盛り上がる。

もう一曲だけ

アカリ:でもさ。

ハルキ:ん?

アカリ:そこまで言うなら、二人でなんか弾いてよ。

シュウ:聴きたい。

ハルキ:急だな。

アカリ:だってギター友なんでしょ?

ハルキ:まあ、そうだけど。

ハルキがツムギを見る。

ハルキ:やります?

ツムギ:やりましょう。

ハルキ:即答(笑)

ツムギ:さっき合わせたのでいいですよね?

ハルキ:それにしましょう。

二人は椅子を少し動かして、ギターを構えた。

アカリとシュウは近くのソファへ移動する。

アカリ:なんか急に観客になった。

シュウ:静かにしないと。

アカリ:はいはい。

ハルキが軽く弦を鳴らす。

ツムギがそれに合わせる。

さっきまで何度か練習していた、短い曲。

最初は少しだけズレた。

ハルキがツムギを見る。

ツムギもハルキを見る。

どちらからともなく笑って、そのまま続ける。

二度目は合った。

二本のギターの音が、夕方の編集部に重なる。

ほんの数分。

演奏が終わる。

アカリ:おー。

アカリが拍手する。

シュウも隣で拍手していた。

シュウ:いいじゃん。

ハルキ:でしょ?

アカリ:またハルキが得意げ(笑)

ハルキ:俺も弾いてるから、今度はいいだろ。

ツムギ:楽しかったです。

ハルキ:俺も。

ツムギ:またやりましょう。

ハルキ:もちろん。

アカリ:いいじゃん、ギター友。

ハルキ:だろ?

シュウ:なんかお腹空いた。

アカリ:急だね(笑)

シュウ:さっきからずっと。

アカリ:じゃあなんか買いに行く?

ハルキ:俺も行く。

ツムギ:私も行きます。

アカリ:じゃ、行こ。

ハルキとツムギはギターをケースにしまう。

四人で編集部を出た。

何を食べるか。

さっきの演奏はどこを間違えたか。

もし人前でやるなら何をやるか。

そんな話をしながら歩く。

少し前まで、合コンで偶然会った知り合いだった。

今日は、一緒にギターを弾いた。

そして今は、四人で夕飯を買いに歩いている。

友達になる瞬間なんて、案外そんなものなのかもしれない。

気づいたときには、もう一緒に笑っている。

編集部を出て街を歩く青春トリオとツムギ。新しい友情が生まれた瞬間。
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